歌詞

朝のニュースには開花予報　連日のように目に付く

君の町はまだ先だ　あいつの街はもうすぐ

何の冗談か悪戯か　真相は知らないけど

この町を示す開花予報は未だ不明なままだ

町を跨ぐ大きな橋が見えてくる頃

緩やかな上り坂を歩けば

目の前から春の便りが届く　ああ、そんな想像をする

色褪せた風景　目を瞑れば　一瞬鮮やかな色

空咲いて　陽だまり咲いて　花が咲いて　夢が咲く

目を開けた刹那　舞い落ちるは　揺れる影　掬うけれど

手のひら　掴んだ先　そこに春はまだ居ない

今日もニュースでは開花予報　この町はまだ不明だ

咲いたことがないのなら　至極当然のことか

それは春霞の言葉だ　端から咲きはしないなら

もう空を見上げなくてもいいから　その予報が欲しいな

空に散らすこともなく　冬に枯れもしない

雨風に曝されていてもなお　ただ青々と葉脈が光る

変わらぬは風景　目を擦れば　一瞬、色変わり映え

空咲いて　陽だまり咲いて　花よ咲いて　夢よ咲け

いつだって目に見えぬ花びら　追いかけて見上げるように

誰もが諦めた　咲かぬ並木道歩く

「こっちは咲きそうだよ」　「こっちでも咲いたよ」

なんで僕はここに拘って　空を見上げてるんだろう

僕がここに居るから　この花は咲かないのか

この町の花が咲かないから　僕はここに居るのか

色褪せた風景　目を瞑れば　一瞬鮮やかな色

空咲いて　陽だまり咲いて　花が咲いて　夢が咲く

日の落ちた風景　まだ探すは仄かな薄紅の匂い

何一つ　まだ知らぬまま　夢うつつの中を行く

花咲くかもわからないここには　残されたあの日の僕

いつかは笑えるかな　春の訪れを待ってる