Lyric

引っ越し初日の何もない部屋

不思議なほど狭く見えた

業者のトラック息を荒げて

道の花びら巻き上げてた

お守りがわりに

こっそりつめた卒アルの

世話にはなるべくならないように

強くなるんだって言い聞かせた

ああ　思ったより

坂道が多いんだな

気のせいかな　気のせいがいいな

スーパーの袋ぶら下げ

憧れの街の夕暮れ

夢ははっきりと語れないけど

おしゃれな服もないけれど

背筋はせめて伸ばしてたいが

立ち眠りの帰りの電車

暗闇がいつも愛想良く僕のそばにいて

逃げ場だらけで逃げ場のない場所

深く息を吸ってまた歩いた

ああ　思ったよりより

優しい人が多いんだな

気のせいかな　それはいやだな

大家さんから差し入れ

お礼の言葉も下手っぴで

胸の中で燃えるものが

あるのはわかっていて

それがこんな夜には

心もとなく揺れるから

少し立ち止まって

空見上げた

ああ　思ったより

星空が良く見えるな

これは本当さ　気のせいじゃない

華やいだ街を抜けて

知らない明日を乗せて

憧れの東京は ここだよ