FLAVIA゜のジャケット写真

歌詞

明日になりかけの水 (feat. 壊死 & tomohisa yata)

bb cream ljk

愛してる

と言うたび

言わなかったことが増える

だからぼくは

なるべく別の言い方を探してる

冷蔵庫の製氷機から

遠い国の拍手みたいな音

改札を出たあとも

Suicaを握っていること

国家にもバレないくらいの

小さな熱で

ありふれた言葉で

混ざり合う前に

昼の月は

失敗したシールみたいだね

「あれ、剥がせそう」

君が嬉しそう

ぼくは

脚立の高さを真面目に考えてる

こういう無駄な連携

言わなかったことが

相手のポケットの形をしてしまう現象

きみの背中は

薄い本で

油断すると

途中で絶版になる

だから眠る前に

ちゃんと読んでいる

肩甲骨の静けさ

呼吸の改行

ある日突然いなくなっても

普通に洗剤のCMとか流れて

それが怖くて

それが安心で

ぼくは隣で

昨日のコップを手に取る

透明って

えらいなと思う

水だったものを

ちゃんと忘れている

きみは歯を磨きながら

窓の外を見ている

その横顔は

ニュースにならない種類の奇跡だ

パンを焼く音がする

戦争とか

恋愛とか

惑星とかの下で

マーガリンが

ゆっくり溶ける

ぼくはそれを見ている

役に立たない時間だ

先になくなるのは

だいたい名前のないほうだ

だから

なるべく見ている

半分眠った声で

「雲って、骨ないね」

と言う

ほんとうだ

だからあんなに

どこへでも行けるのかもしれない

柔軟剤

ブルーベリー味のガム

低反発まくら

人類が

「なんとか眠ろう」とした痕跡

僕はそこで

体温計を買っていた

熱なんかないのに

数字があると安心するから

コンビニの駐車場に落ちていたレシートが

風でめくれて

だれかの生活費が

白い魚みたいに跳ねていた

夕方

マンションのベランダで

シーツが膨らんでいる

風が部屋の真似をしている

もしも日々に裏面があるなら

ああいうふうに

揺れている気がする

明日になりかけの水

コップの中で

街灯が揺れる

世界はきれいだ

たまに

意味がわからないくらいに

  • 作詞者

    bb cream ljk

  • 作曲者

    bb cream ljk

  • レコーディングエンジニア

    志見祥

  • ミキシングエンジニア

    Seigo Saito

  • マスタリングエンジニア

    Seigo Saito

  • ボーカル

    壊死, tomohisa yata

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