Essential Songsのジャケット写真

歌詞

油と汗と鉄のにおい

中村慎一

ある夏、街の工場で働いていた

親父と同じ仕事をしてみた

油と汗と鉄のにおいが

俺たちをずっと包んでた

機械を動かして鉄を削って

火花を散らして汗を拭う

砂のような石鹸で手を洗い

公園でパンにかぶりつく

始業ベルが鳴って、それから日が暮れるまで

無口に突っ立って、機械に向かい

本当にこれでいいのかとため息をつく

少し悲しい気持ちになってた

親父はメシを食って帰ろうと

それほどのものじゃなかったけど

夏が終わり学校に戻る頃

金がたくさん貯まって

俺はギターを買って

歌を書いていた

借金を返して少し楽になってきた

だけど親父はもう歳を取りすぎちまった

忘れることなんかないあの夏のこと

親父と同じ仕事をしてみた

油と汗と鉄のにおいが

俺たちをずっと包んでた

  • 作詞

    中村慎一

  • 作曲

    中村慎一

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主に80年代から90年代の僕の曲から何曲かセレクトしました。1曲目の「僕よりひとりぼっち」は今回再録音しましたが、他の29曲はあまり音質の良くない当時のアナログ音源を今回できる限りの修正を施しリマスターしました。一部聴き苦しいところがあったらごめんなさい。
自分の曲はどれもその当時の日記みたいで、時々聞き返すと懐かしかったり笑ってしまったり、感傷的になったりと、どれも自分にとっては大切な宝物です。若い頃の古い曲をこのまま風化させるのではなく、テクノロジーが進歩した現代だからこそ、この愛おしい曲達をもっと誰かに聴いてほしいし、生きている間にデジタル化して残したいという強い気持ちは以前からありました。断片的ではありますが、このアルバムの収録曲は僕の青春のかけらを拾い集めたEssential Songsです。

アーティスト情報

PGR Company

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