歌詞

「どうせダメなんだ」って

上手く言えない口を閉ざして

それで　手に入れたものってなんだろう

「なんでわかんないの」って

口を噤む君を睨みつけて

それで　失ったものってなんだろう

じとじと雨で癖っ毛が絡む

暑い梅雨の日

綺麗なままのハイヒール

靴箱で眠ってる

滲んだ汗がそばかすを晒す

欠けたアイシャドウ　割れたアイフォン

花柄のワンピース

汚れた　裾のシミひとつ

赤色の憂鬱

止まらない　腹痛

なんとなく　見ないフリの

視線に気づいた

わかってない　わかってない

上辺だけの「大丈夫？」なんて

だって　聴きたくもないよ

「どうせダメなんだ」って

上手く言えない口を閉ざして

それで　手に入れたものってなんだろう

「なんでわかんないの」って

口を噤む君を睨みつけて

それで　失ったものってなんだろう

日に日に積もる思い出に揺れる

寒い梅雨の日

カラカラになった化粧水

容量の無い写真フォルダ

低気圧で　じくじく痛む日も

君はそっと抱きしめてくれたね

あの時の温もりを

今、忘れてしまいそうで

紫陽花の咲いた　家までの道を

一緒に帰ったね　一つの傘開いて

右肩と左肩をそれぞれ濡らして　「意味ないね」なんて

もう一度笑い合いたい

辛そうに眠る君を　　私は隣でよく見ていた

けどね、ごめんね　自分に自信がなくて

それでも無理して笑う　　ぎこちのない君の笑顔に

私は安心して　甘えていた

馬鹿だよね

「どうせダメなんだ」って

上手く言えない口を閉ざして

それで　手に入れたものってなんだろう

「なんでわかんないの」って

口を噤む君を睨みつけて

それで　失ったものってなんだろう

君の描く未来には

私の姿は無いのでしょう

わかるよ　もう私の事を見てた

君じゃない

「どうせダメなんだ」って

言ってる私がダメだったよ

終わりへ向かう　雨の日々はまだ少し続く

雨が今日も静かに窓を揺らす