1
Inventio 1 C-Dur BWV 772
2
Inventio 2 c-Moll BWV 773
3
Inventio 3 D-Dur BWV 774
4
Inventio 4 d-Moll BWV 775
5
Inventio 5 Es-Dur BWV 776
6
Inventio 6 E-Dur BWV 777
7
Inventio 7 e-Moll BWV 778
8
Inventio 8 F-Dur BWV 779
9
Inventio 9 f-Moll BWV 780
10
Inventio 10 G-Dur BWV 781
11
Inventio 11 g-Moll BWV 782
12
Inventio 12 A-Dur BWV 783
13
Inventio 13 a-Moll BWV 784
14
Inventio 14 B-Dur BWV 785
15
Inventio 15 h-Moll BWV 786
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Sinfonia 1 C-Dur BWV 787
17
Sinfonia 2 c-Moll BWV 788
18
Sinfonia 3 D-Dur BWV 789
19
Sinfonia 4 d-Moll BWV 790
20
Sinfonia 5 Es-Dur 3/4 BWV 791
21
Sinfonia 6 E-Dur 9/8 BWV 792
22
Sinfonia 7 e-Moll BWV 793
23
Sinfonia 8 F-Dur BWV 794
24
Sinfonia 9 f-Moll BWV 795
25
Sinfonia 10 G-Dur BWV 796
26
Sinfonia 11 g-Moll BWV 797
27
Sinfonia 12 A-Dur BWV 798
28
Sinfonia 13 a-Moll BWV 799
29
Sinfonia 14 B-Dur BWV 800
30
Sinfonia 15 h-Moll BWV 801
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30の小宇宙。樋口紀美子、満を持してのバッハ
15のインヴェンションと15のシンフォニア
【収録情報】
J.S.バッハ:
● 15のインヴェンション BWV.772-786
● 15のシンフォニア BWV.787-801
樋口紀美子(ピアノ)
録音時期:2020年6月10,11日
録音場所:埼玉県、川口リリア「音楽ホール」
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
【樋口紀美子の弾くバッハ 樋口隆一(音楽学者・指揮者)】
「ショパンやリスト、さらにはドビュッシーの優れたCDで高い評価を得てきた樋口紀美子が、ついにバッハの『インヴェンションとシンフォニア』全曲をリリースした。まさに満を持してという覚悟が伺える。幼少の頃からバッハを好んで弾き、演奏会でも『パルティータ』全曲をはじめとしてしばしば取り上げ、日本バッハ・コンクールの審査やバッハを中心とした各種の講習会の成功など、現代のピアノでバッハを弾くことについては定評ある彼女にしても、こうして録音を残すことには非常に慎重だった。それは30年以上もベルリンを中心として活躍してきた彼女ならではの責任感の表れともいえる。ドイツでの彼女は、ヴュルツブルク国際バッハ・コンクールの創始者だったヴァルター・ブランケンハイムの高弟としてバッハをピアノで弾くうえでのすべてを学び、ベルリン教会音楽大学のピアノ科講師として多数の教会音楽家やオルガニストの教育に携わってきた。その意味でドイツのバッハ伝統は、彼女の骨肉となっている。そんなことを知らなくとも、彼女の講座を受けた若いピアニストたちは、その演奏や指摘の確かさに熱狂してきた。そしていま私たちは、このCDを通して彼女が弾く『インヴェンションとシンフォニア』を聴くことができる。この曲集は、バッハが息子たちの教育のために編纂したものであると同時に、作曲家、演奏家、教育者としてのバッハの全てが込められたものだ。樋口紀美子の演奏には、なによりも自然な歌があり、その音楽の流れに寄り添った自然な装飾法がある。そのことによってそれぞれの曲の構造が、自然なかたちで明らかとなっている。バッハ自身による「正しい手引き」が自然なかたちで実現されている。この境地に至るには、技術的にも精神的にも演奏家としての長い修練が必要であることはいうまでもない。そして私たちは、彼女とともにバッハの音楽に身を委ね、心から楽しむことができるのである。」
【樋口紀美子】 6歳より母の手ほどきでピアノを始める。藤田晴子、田辺 緑、岡部守弘、永井 進、神西敦子、K.ヘルヴィッヒ、H.E.リーベンザーム、G.アゴスティ、H.C.ステファンスカ、W.ブランケンハイム、ディノラ・ヴァルジの各氏に師事。1974年渡独。エッセン国立音楽大学、ベルリン芸術大学、ザールブリュッケン国立音楽大学演奏家コース卒業。1977年、イタリアのフィナーレ・リグレ国際ピアノコンクールにて3位入賞。以来、ドイツ、スイス、イタリア各地で数多くのリサイタルを行う。1980年スイスのルガノ国際ピアノコンクール「スケルツォ特別賞」。1981年より一時帰国しては東京にて15回のピアノ・リサイタルを開催。「音楽芸術」「音楽の友」「ムジカノーヴァ」「ショパン」各誌で高い評価を得る。1985年東京交響楽団とラフマニノフの協奏曲第2番を共演。1993年10月にはマーラー『大地の歌』ピアノ版を邦人ステージ初演し、「音楽の友」のコンサート・ベストテンにノミネートされるなど絶賛を博す。1988年よりベルリンのフィルハーモニー、カンマームジークザールを中心に 9回のリサイタル(ハンス・アードラー主催)で成功を収め、ベルリン・ピアノ界の常連としての地位を確立した。1993年の演奏会はベルリン最大有力紙「デア・ターゲス・シュピーゲル」の批評欄で「微笑む理性」と絶賛された。1994年9月、イタリアのシチリア島におけるイブラ・グランプリ国際ピアノコンクールでプロフェッショナル・ピアニスト部門入賞。 1997年リスト・プログラムでCDデビュー、好評を博す。ピアノ教育者としては、ドイツ青少年コンクール、ベルリンとハンブルクのスタインウェイ・ピアノコンクール、ケーテンのバッハ・ピアノコンクールなどで常に上位入賞者、オーケストラとの再度にわたる共演者を出すなど異例の成功を収め、高い評価と注目を集めている。ベルリン教会音楽大学ピアノ科講師、ベルリン市立音楽学校ピアノ科および室内楽科講師などを歴任。ピティナ・ピアノコンペティション、ベルリン・スタインウェイ・ピアノコンクール審査員。2005年よりドイツ音楽芸術家連盟ベルリン正会員。2007年7月、33年のドイツ滞在を終えて帰国。 2008年6月、浜離宮朝日ホールでの帰国記念リサイタルを機に、オーケストラとの共演、日本各地でコンクールの審査、講演、公開レッスン、演奏活動を活発に展開している。昭和音楽大学非常勤講師。 2012年帰国後初のCD「ドビュッシー12のエチュード全曲」、2014年ショパンプログラムによる「ノアン の思い出」、2017年「ショパン練習曲集作品10、夜想曲選」、2018年脇岡洋平との共演「ドビュッシー2台ピアノのための3つのオーケストラ作品」をリリース。「CDジャーナル」「レコード芸術」など各誌で絶賛を博す。
Molto Fine