高鳴るのジャケット写真

歌詞

走馬燈(弾き語り)

丸山永司

あれから長い長い年月が経ったけど

僕は一度足りとも君のことを忘れた事なんてなかったんだよ

またこうして会える日が来るだなんて思いもしなかったから

今はまだ少しだけ何を話せばいいのかわからないけれど

ちっちゃなちっちゃな昔の僕らはとにかく二人でいっしょに過ごした

進入禁止の柵の向こうでおんなじ神様に叱られたり

水玉スカート黄色いリボンのあの子を泣かせたこともあったね

おぼえてるかなぁ

そんなことをおもいだしながら歩いた夜明けの路地裏で

焼きたてのパンの匂いが鼻の奥をくすぐるけれど

僕宛の手紙とチケットの入った便箋握りしめ

最後の始発をうたた寝しながらベンチに座って待っていた

旅立つこの日の天気は快晴

昨日の予報がそう告げていた

朝焼けの中にもまだ小さな星がきらめいている

君と最後に過ごした日も確かこんな風に綺麗な星空で

まるで世界を二人で独り占めしているみたいだった

あの時君が言った言葉が結局最後まで思い出せないまま

今日に至ります

乗車駅の道すがら出した君に宛てた返信は

君にきちんと届いて読んでから待ち合わせ場所に来るのかな

今思うと少しだけP.Sが長すぎた気がするなぁ

思い出が尽きなくて思うままに

書き綴っていたからなぁ

最後に大したことではないけど大切な人が僕にも出来たよ

勿論君もそうだけど君以外に二人

一人は君もよく知ってる子でどちらかと言うと泣き顔の方が

君の記憶の中では生きてるんじゃないかなぁ

水玉スカート黄色いリボンでくしゃくしゃに笑いはしゃぐあの子が

僕の二人目

寂しくないなんて言ってもそいつは全部嘘になるから

たまらなく寂しい悲しいと一人でたらふく叫んできた

控えめの音量にしといた時計のアラームが鳴り響く

もう少ししたら君が僕を迎えに来るその時刻

時間よりも君は少しだけ遅れてくるだろう

ハネた前髪を揺らして直に現れるだろう

そんなことも全部なんか凄く懐かしくてさ

慌てて転んだりしてたら僕 笑うよ?

夜を越えて銀河鉄道がもうすぐ来るから

君とどっちのが早いかな ねぼすけさん

「ごめんごめん」て息を切らしながら君は微笑む

それにつられて僕も笑っていたんだ

君の笑顔は遠い昔と変わらなくて

放つ言葉もずっと鳴り止まなくて

まるで昨日も会って遊んだみたいで

静けさの立ち入る隙間もない

予定の時刻を守った銀河鉄道が

リリとベルを鳴らして出発を告げる

「そういえば、俺が出した手紙は呼んだかい」

「君こそ、僕が書いた返事は読んだの?」

「あぁ、ごめんごめん読んでないや」

「そんな事だろうと思ったよ」

「ドアが閉まっちゃうからもう行くよ。

またね。楽しかったよ。僕」

…出来るなら一番大きな星になりたいな

だってそうすれば皆がちゃんと僕を見つけてくれるから

一番前の車両で僕がうとうととうたた寝をしている頃に

「あっ、流れ星だ」と空を指差したのが

あなただったらいいのになぁ…

  • 作詞

    丸山永司

  • 作曲

    丸山永司

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アーティスト情報

  • 丸山永司

    神奈川県横浜市戸塚区出身。1992年7月19日生まれ。 ギター弾き語りで活動している。15歳からギターを始め、ひょんなことから2015年の秋頃に、人前で歌う事になる。2017年の3月に、自主制作弾き語りシングル【なる】をリリース。 好きなアーティストは、たま、パスカルズ、 BUMP OF CHICKEN。

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