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ワタシの名前はアンディア
白い羽を持つ 神の使いよ
今日も 命を終えた人間達の
魂を天国へと運ぶの
ワタシは天使
ある雨ざらしの午後のこと
漆黒の悪魔がやってきた
「お前の羽を貰えないか?」
漆黒の悪魔はそう言った
「あげないわ
あなたには
立派な羽があるじゃないの」
「足りないんだ」
悪魔が言う
次の瞬間 天使は墜落した
翼の折れた天使は
翼を奪った悪魔にこう言った
「ワタシの羽を返して
あなたに不釣り合いなその白い羽を」
不適に微笑む悪魔は
片翼の姿の天使にこう言った
「言われてみればそうだ
この羽は天使にこそ
相応しいな」
そう言って翼を返した
白で塗った 黒い翼を
ワタシの名前はアンディア
白い羽を持つ神の使いよ
今日も 命を終えた人間達の
魂を地獄へと堕とすの
哀悼も
悦楽も
彼女にとっては
瞬きと同義だ
慄然も
悄然も
彼女にとっては
呼吸と同義だ
かくして天使アンディアは
漆黒の片翼を纏った
地獄の使者と化したのです
「堕天使」
そう呼ばれるようになった彼女は
無意識に今日も悪を働き続けるのでした
大切だったはずの人達を地獄へ送ってゆく日々
大切だったはずの人達を地獄へ送ってゆく日々
彼女はもう戻れない
あの優しい天使にはもう
二度と戻ることはないのかもしれません
それでも彼女を救う
なにかがあると信じて
この物語を読み進めていこうと思うのです
たとえ結末が
ハッピーエンドで終わらなかったとしても
忘れないで
忘れないでね
忘れないで
忘れないでね
忘れないで
忘れないでね
ずっと
彼女は天使
彼女は天使だってこと
彼女は天使
彼女が天使
だったこと
- 作詞
にる
- 作曲
にる
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3曲で一つの物語という初の試みとなった。
「堕天使アンディア」の音源です。