歌詞

せめて夜だけはと

叫ぶ三日月だけが

唯一僕と手を繋いでくれた

君が死ぬ夢を見て

空に登る龍を描いた

せめてもの救いを求めるように

君の車椅子に

哀の涙たれるなら

君の胸に刺さる管に

愛が注がれるなら

せめて悲劇のヒーローとして

深い海の底から僕を救ってよ ねぇ

この世の中の真ん中が

僕じゃないことは知っていた

でも僕の世界の

真ん中にはいたかった

母の涙が、父の笑顔が

この世界で僕に向かないんだ

なら僕はこの血を

君にくれてやろうか

愛の鎖なんて

プラスチックでできていて

錆びたバラ達は荊の壁を作った

割れた現実はその奥に理想を描く

衒う街灯から夜に逃げた

正しいも間違いも全て噤んでしまえ

息苦しいクローゼットで唄を歌え

偽りのコートを着て現状を憂え

この音の海に全部沈んでしまえ

この紅茶もさ最後には

冷めてしまうと知っていた

でも一滴の愛が

冷めぬようにしたかった

写真の色が 地獄の水が

モノクロになって消えてしまうんだ

なら僕はこの歌を共犯に

逃避行に出よう

龍よ

遥か遥か空へ

紅茶よ

いつまでも冷めないで

悲しみよ

遥か遥か空へ

愛よ

いつまでも冷めないで