虚構の庭、完璧な塔、螺旋の撞着のジャケット写真

歌詞

櫛森

Sloyd Node

かじかんだその手で綴っては

すげなく打ち捨てられていた

錆びついたトタンを剥がしては

匂い立つ雨と舗装道

灰色の杜で歌っては

苔むす岩を天と呼んだ

濡れ髪をきつく絞っては

黒く立ち込む心模様

まるで嘘みたいだよ 戸惑って隠した茜や

まるで空想みたいだよ 頬被ってこぼした

「ああ、もう、嫌」

敬虔な言を綴っては

あえなく打ち捨てられていた

落ちる雨音で目覚しては

墨の欠片で描くような物を

雪駄を脱いで放っては

ぬるい踵で木々を踏んだ

止水に波紋を落としては

夢の続きを見ているような鼓動

まるで嘘みたいだよ 泡食って壊した雨樋や

まるで空想みたいだよ 死んだ材で造ったあの家が

まるで嘘みたいだよ 赤黒くて腐ったあの血や

まるで空想みたいだよ 投げ打ってこぼした

「ああ、もういいや」

  • 作詞

    椎名ざらめ

  • 作曲

    椎名ざらめ

虚構の庭、完璧な塔、螺旋の撞着のジャケット写真

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2020年4月の2nd e.p.リリースから大きな飛躍を見せたSloyd Nodeが、満を持して放つファースト・アルバム。
現実と虚構の入り混じる物語は、そのアンバランスな撞着を振りかざしながら、絶望的なまでに広く深いオルタナティヴ・ロックの海を横断する。
薄暗い樹海、雨の降る森、石煉瓦に苔生す病棟、錆びついた遊園地跡、妖精が司る茨、信仰の失われた社、意志を断つ白磁塔……。
穏やかに進行する病態と無秩序に展開するストーリーがやがてひとつの幕引きを見る、珠玉の一枚。

アーティスト情報

Studio "Node"

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