歌詞

嗚呼独り知る

滾る赤に 海を満たせ 孤城の弧が 黒に染まる

両崖 欠く間の先から果て遠く

地平に日夜を掛け至る

白波超えればそこは新たな地を描く

見上げて霞める空高く

累累砦を駆け登る

天涯我らを蓋う万に恐懼

礫岩まるで眼我を視る

寂寞周囲ただ風が吹く

積陰翳り雲流れる

首垂らす

滾る赤に 海を満たせ 孤城の弧が 黒に染まる

遥かに見る 青を望む 叙情の性 黒を拓く

紺碧 空から地の果て 轟き江雲切り裂き螺鈿を思わす

鬱 鬱 もう意思無し

渇 渇 惨憺たり

嗚呼 願うは 唯だ見る無何有郷

我が指差す先亦幽閑

弦鳴き琴弾き錚々今も遠く

千葉絶える日はまもなく

滔々嗾ける蛇の如し

流々行きて一邑に伝う

これを黙す

滾る赤に 海を満たせ 孤城の弧が 黒に染まる

遥かに見る 青を望む 叙情の性 黒を拓く