

八百八町
屋根瓦の海
雨は次第に
巨大な打楽器の群れとなる
ぽつ
ぽつ
ざら
ざらざら
乾いた土が
微かな声を上げ始める
ルルル
ルルル
リリリ
突如
稲妻が走る
木々も
社も
一色に塗りつぶされる
ドォン
ガラララ
ドォン!!
川が揺れる
行灯が揺れる
誰ぞの影が
橋を走る
ととと
ととと
ぎい
雨戸が鳴る
しと
しとしと
……
やがて
雨は止む
両国橋の向こうに
月が昇る
コポ……
リロ……
ムン……
軒下の蛙が
一度だけ喉を鳴らす
ころ
ころり
夜気が
石畳を冷やしてゆく
わたくしはまだ
消せぬ
ムン……
- 作詞者
Liminal Reverie, shintaro
- 作曲者
Liminal Reverie
- プロデューサー
shintaro
- 共同プロデューサー
Liminal Reverie
- プログラミング
Liminal Reverie

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江戸音響詩
Liminal Reverie
静寂は、音になる。
雨、雷、川、水面、月。
江戸の夜に漂う“気配”を、オノマトペと環境音で描いた実験的音響作品。
「ルルル」「リリリ」「ムン……」
言葉になる前の音たちが、瓦屋根を打ち、橋を渡り、闇へ消えてゆく。
浮世絵のような情景と、夢の中のような残響。
これは音楽なのか、詩なのか、それとも記憶なのか。
『江戸音響詩』は、
江戸の雨音と静寂を編み上げた、“音で読む風景”である。
アーティスト情報
Liminal Reverie
**Liminal Reverie(リミナル・レヴェリー)**は、 「現実と夢のあいだ」をテーマにした インストゥルメンタル・プロジェクト。 昼と夜のあいだ。 賑わいのあと。 現実と夢が、まだ分かれきらない瞬間。 そこに残る気配、余韻、空気を音にする。 和と洋、対になる二つの軸を持ち、 和:江戸lofi 洋:Liminal Reverie それぞれ異なる世界観で楽曲を制作している。
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