Lyric

誰のセリフじゃなく俺の言葉だ 俺は俺を吐き出していくんだ

大好きなラッパー、大好きな作家 代弁される度奥歯を噛んだ

すでに踏み荒らされた「言葉にできない」

敢えて感情の輪郭を描き出す

ゴツゴツと肌触り良くはないが そこにこそ生きた質感がある

推敲、添削、マイナスの美学 山のように積まれる没の数

余りに少ない出場機会 残された言葉には厚み増す

人に感情動かされてみて

人に気持ちを代弁されてみて

人の思いを自分に置き換えて

結局それは俺じゃなくなってく

俺はお前じゃない お前も俺じゃない

俺が望んだ俺もこれじゃない

今日から俺は俺になるんだ

今日から俺は俺になるんだ

慎ましく穏やかに自己と向き合え

傾向と対策もういらない

今日から俺は俺になるんだ

今日から俺は俺になるんだ

「ラッパーになりたい」どれだけ経った

見た目だけならそれなりになった

周りにいるやつ全員仲間

解りやすくそろう掛け替えなさが

答え合わせみたいだと勘繰ってしまう

足元がぐらつく、自信がゆらぐ

こんなの書いてて自分で食らってる

俺のせい？薄っぺらくなる

過去のクラシック聞き漁って

今の俺だと覚えた安堵

つまりこれそのまま書き起こしても

オリジナリティ 無いに等しい

自己分析、エゴサーチ、自分探し

絶対評価 見えない基準

自分しかわからない自己矛盾

都合悪いとこに俺がいる

俺はお前じゃない お前も俺じゃない

俺が望んだ俺もこれじゃない

今日から俺は俺になるんだ

今日から俺は俺になるんだ

慎ましく穏やかに自己と向き合え

傾向と対策もういらない

今日から俺は俺になるんだ

今日から俺は俺になるんだ

白いままのノート、尖った鉛筆

カドが削れて丸くなる自分

切り売りしてたら小さくなった

一山いくらが関の山かな

テキトーだから？疑いたくなる

ほんとにこれは俺の歌かな

今までの全部の俺の歌かな

自信をくれよお願いだから

オフクロ、親父、誰かの名言、

小説の一行に感化される

映画の1シーン、端役の台詞、

アイツのパンチライン脳が痺れる

インスピレーション、その場のテンション

今に続くあの場の延長線上

通ってきた道で描かれる

今までの全部繋がれ

これは俺か これが俺だ

望む望まざるにいまここにある

今日から俺は俺になるんだ

今日から俺は俺になるんだ

慎ましく穏やかに自己と向き合い

見えてきた景色に目を剃らせない

今日から俺は俺になるんだ

今日から俺は