

嗚呼 水彩の青色を
落としたようなこの空が
果てしなく深く続いてく日だ
もうあの場所はどこにも無い
溶け出していく アイスのよう
いつまでも君を思い出している
引き出しの奥底に
仕舞い込んだ古い手紙
僕はまだ 覚えている
ベランダの風鈴が
夜風をそっと運んでいく
誰にも見つからない場所から
懐かしい夜の空 花開いて
僕らの頭上を染め抜いた
どうかすぐに 消えないで
君との夏を もう少し
絶え間なく響く 靴音が
僕らの魔法を解いていく
12時の合図なんかよりも
儚くて少し綺麗に見えた
もう 見えやしない君の影
ただ目に浮かべながら
自転車置き場の片隅に立っている
薄暗い街灯は 足元さえ照らせない
月明かりだけを頼りにしていたんだ
君が飲みかけて僕にくれた
昼間の空にもよく似たラムネの瓶を
いつまでも飲み干せずに
持っていたよ
気の抜けた炭酸が弾けた
美しいガラス玉に反射してる
僕ら別々の世界でも
どうか今は 醒めないで
君との夢を もう一度
曖昧なままの方がいいと
ずっとこのままの方がいいと
何にも伝えなかったけれど
繋いだ手の熱はまだ残ってる
君がここに残した香りさえ
遠くの火薬と混ざり合う
2分前に見た景色が静まってく
寂しさとこれで良かったを
夜空に高く浮かべたら ほら…
懐かしい夜の空 花開いて
僕の頭上を染め抜いた
どうかすぐに 消えないで
君との夏を あと少し
絶え間なく響く 靴音が
僕を包んで慰める
さんざめく夜にサヨナラを
儚くて少し綺麗な夏の日へ
- 作詞者
Unfinished
- 作曲者
Unfinished

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ストリーミング / ダウンロード
- 1
Borderless
Unfinished
- 2
Border
Unfinished
- 3
サンクション
Unfinished
- 4
Morning!
Unfinished
- 5
シティポップに揺られて
Unfinished
- ⚫︎
涼風と灯火
Unfinished
- 7
Present
Unfinished
- 8
Original Step
Unfinished
- 9
Propus
Unfinished
- 10
スロープ
Unfinished
アーティスト情報
Unfinished
作詞作曲アレンジ、全てのパートの楽器を一人で担当し、アートワークデザインなども手掛ける架空のロックバンド。
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