歌詞

まるで生まれたてのベイビィ

見慣れた部屋

揺り籠のよう

昨日までの記憶はあるのに

フィクション映画を観ているみたい

夕立ちが

「はじめまして」と横切っていく

あぁ 僕はいったい

誰なんだ

コンピュータと一緒さ

僕らの脳

インプットされた世界で

愛し合ってる

感情や音や色や匂いを

インストールして

世界は廻ってる

廻ってる

シュレッダーに喰べられたメモリー

バックアップデータまでも平らげた

何もかも失った

いや失ったんじゃない

初めから僕は

居なかった

云十年と重ねた記憶は

数分前に書かれた記録で

永遠を誓ったはずのあの子は

切れ目の男と手を繋いでいた

コンピュータとして生まれた僕は

インプットされた日々を過ごしてる

友情や恋や夢や希望を

抱くことないまま

一生を終える

そして

云十年と重ねた記憶は

数秒のうちに書き換えられる

深く短い眠りの中で

物語は巻き戻されてゆく