Lyric

言えなかった言葉たち

二人の吐息に紛れて

静けさの中できらめく

溶けかけた雪に映る月

駅の灯りのそばで　あなたが待ってた

後ろ手にして　世界を信じたように

その笑顔が　夜に溶けて

私はただ　笑ってた

怖さを隠して　夢は後でいいって

そう言った私の声は

大きくなった沈黙に

二度とは　戻らない

「行かないで」って言えてたら

今も二人　迷ってたのかな

近くて　届かないまま

本当を聞き逃してた

あなたから離れるたび

知ってる気がしてしまった

この胸の痛みの中で

壊れ方を覚えてく

あなたは　私のすべてだったけど

現実には　届かない人だった

古い椅子に残ったスカーフ

約束のように取っておいた

あなたの温もり探して

何度も　息を吸った

朝の光が広すぎて

あなたのいない側で

あなたがよく口ずさんだ

あの歌を今　流してる

嵐の夜に抱いてたら

こんなに静かじゃなかった？

近くて　届かないまま

交わす言葉　探していた

たどり着けない明日でも

あなたの声が　背中を押す

消えかけた灯りだったけど

心の奥　今も灯る

あなたは　私を照らしたけど

歩む先は　別の道だった

今も　あなたの顔が見える

人の波の中に

名前を呼ぼうとした途端

風がすっと　すれ違う

近くて　届かないまま

名前だけが　胸に残る

時を越えても変わらない

あなたの影を　抱きしめた

ほどけてく記憶の中で

最後に笑う　あなたがいる

あなたは　私の夢だったけど

手放すことで　愛を知った

さよならは　私の始まり…

過去の温もりに　背を向けて歩き出す…