灯台へのジャケット写真

歌詞

わたしはひかり ひとりきり

lantanaquamara

唯一

愛した

スケアクロウ

輪郭

ゆがんだ

水平線

白い炎は

透明な

果実を

凶器に

変えていた

風吹く丘で咲いていた

こんなにやさしい春の日に

あなたは咲いていたけれど

少しもゆれることはなく

神さまだったよろこびに

ほほえみあふれる少女なら

しあわせの音 カブトムシ

体の暗さ やわらかさ

こわれた楽器を許さない

それがトンボの首の骨

かがやいています

夕日はレンズ

心を食べる

かたづけるから待っていて

となりの席にいてほしい

早く聞かせて

本当のうそのおはなし

ライオン

とかげ

城守る

その腕 ほのお

その声 こがね

石の船

三つ組みあげ見おろして

なんてすずしげ

目を細め

王さまだった思い出を

忘れてしまった少年が

自由に命令できる 日光浴

「きれいな服を選んでも

汚れるけれど それでもいいの?」

深紅の種を植えるもの

雨のよう また 風のよう

ひとつ目の獣は 麝香に酔いしれて

シロツメグサをベッドに

まどろむ

オゾンに洗われ

八つ裂きにされ

はるか かなた

再生

はじまる

洗礼名

最後の日

生命も

棘さえも

空ゆく魚に捧げたかった

あざやかに 芽吹く

くもりのち晴れ

夏草 そよぐ道に

繰り返し影を落として

夜降る海に立っていた

あんなに冷たい波を踏み

あなたは立っていたけれど

ぜんぜん星に興味なく

神さまだった寂しさを

殺してしまった少女は

ヤギのしっぽが長いから

白くて ゆれて

長いから

ジョウロの水で濡らしたい

この目薬をさす前に

どんなことばがほしいのか

明日は 明日

今日は 今日

どんな気持ちで嘘をつく

銀の手を持つ救世主

つばさを持つ虫 はいまわる

テーブルの上 ろうそくは

めらめら ゆらゆら

祈ってる

どんなかたちでよりそえば

空気

しょせんはきっと赤い点

あわれな おろかな

テントウムシ

たったひとつの月の下

あなたはふいに存在し

ふと身を起こす目をあけて

檻の外には月ひとつ

わたしに会いに来るために

たったひとりで夢を見る

あなたははだしで走るでしょう

ゆっくりころばず気をつけて

帰りはあなたを抱きかかえ

たったひとつの月の下

「あなたは光 わたしも光」

必要なのはただ 一歩

どんなに 病んで 苦しんで

とどろく海を越えてきた

無菌タイルのこの町に

証拠はない 消え去った

あなたはもう 軌道に乗って

空気

  • 作詞

    lantanaquamara

  • 作曲

    So

灯台へのジャケット写真

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東京発ロックバンド、lantanaquamara(ランタナカマラ)の1stフルアルバム。“ポスト邦ロック” “ポストジャパメタ”とでも形容できそうなそのサウンドは、どこかで聴いたことがあるけど、どこにもない。懐かしいようで、新しい。そんな音楽体験をさせてくれる。

00年代邦楽ギターロックを思わせるリードトラック「灯台へ」、オールドスクールなメタルへのリスペクトを覗かせる「地平線」「ウタカタ」「ネオンテトラ追放」、衝撃のメロスピチューン「ユニコーン倒壊」など、バラエティに富んだ楽曲が並ぶ。

アングラなサウンドを鳴らした初期の面影はもう見えない、と思わせる楽曲群は、8分超えの大作「サバンナ」の存在をより際立たせる。

「ポストメタル」の呪縛を解き放ち、より自由な世界へ進まんとするバンドの「決意」を体現した快作。

アーティスト情報

  • lantanaquamara

    2016年、1st EPリリースと同時に活動開始。結成当初はポストメタル/オルタナティブメタルを志向していたが、現在は90年代ヴィジュアル系、ジャパニーズメタル、00年代邦楽ギターロック等の影響を取り入れた、より日本的な音楽性に変化。 2018年1月に初の自主企画「plant Vol.1」を開催しソールドアウト。2019年1月、1st Single『ネオンテトラ追放』にて、キャリア初のMVをリリース。完全自主制作ながら、2020年12月時点で4万再生を記録。 アンダーグラウンド~国内メインストリームを横断した幅広いインプットを楽曲に集約し、独自のロック音楽を発表していくことをバンドの活動目的とする。2022年11月2日、1st Full Album『灯台へ』をリリース。

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