Lyric

重なりあう 枝分かれの隙間から

木漏れ日が 影を落とす冬の午後

行き止まりで 白く染まるその息が

ふとした時 消えてしまう気がしたから

そばにいて ただ 遠くを見てていて

そばにいて ただ 陽が沈んでいくから

そばにいて ただ 肩をよせ離れないで

枯れ葉さえ ぼくらを包んで

握りしめた 汗のにじむ左手を

惜しむように 胸に添えて床を発つ

積もる雪 社に咲く黄金の木

一夜のあと 真白にじむ足跡だけ

迎えにいく 冷たい風が吹き込む 言葉は

ふさがれたまま 季節にとじていく

ああ 人知れず伸びてゆくつららをなぞる

もとから なにもなかったように

そばにいて ただ 遠くを見てていて

そばにいて ただ 陽が沈んでいくから

そばにいて ただ 肩をよせ離れないで

枯れ葉さえ ぼくらを包んで

とけ出した 昨日までのつらなりように

君の詩 ほら 両手にあふれ出してく

音のない この 会話が燃えるあいだ

セコイアの木 空に穿てよ