再生は終わってしまって
伸びきったテープが
回転を止めたときに
太陽は溶けてしまった
籠の中カナリア
壊れたメロディが
沈黙に変わるときに
僕は終わってしまうんだろう
「聞こえない」
凪いで泣いて零れていった
孤独は正体不明のままで
カナリアが歌う愛は映画のようだ
描いて飽いた空の中
君は色を失くしたままで
硝子窓の中で何を見ているの
描けない
朝を忘れてしまった
カーテンと本の間
途切れ途切れに光った
雷鳴が遠くで呼んだ
現実じみたフェアリーテイル
切り離せない現象
ハッピーエンドの続きを
僕に見せてくれないか
読めない
霧の向こうだ
消えてしまいそうなんて何回だ
「繰り返し繰り返し同じ言葉を書いている。
知らない、知らない言葉だ。
読むことを恐れるほどに、書くことを恐れている。
けれどそれは飲み過ぎたコーヒーと同じように、
中毒症状を引き起こすまで僕を離さない。離れない。
足があって手があって羽はない。
カナリアのように飛べはしないから、
ただへたくそな歌をうたうんだ」
夢なら
飛べる
凪いで泣いて零れていった
孤独は正体不明のままで
カナリアが歌う愛は映画のようだ
書いて欠いた記憶の中
僕は君を知らないままで
今夜も鳥籠の世界を見ているの
醒めない
- 作詞
小宵
- 作曲
貝と蜃気楼
貝と蜃気楼 の“鳥籠”を
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アーティスト情報
貝と蜃気楼
耳を劈く轟音に物語性の高いリリックを乗せて鳴らすオルタナティヴ・ヘヴィ・ロックバンド。そのサウンドはスラッジコア、ブラックメタル、ハードコアパンク、シューゲイザー、USインディーなど様々な音が渾然一体となった唯一無二のものだ。メンバーは、小宵(Vo)、KYOTOU O-EⒶST SHIBUYⒶ(Gt)、ヨシキ(Gt)、MiNT(Ba)、634(Drs)の5人組。その内、小宵とKYOTOU O-EⒶST SHIBUYⒶの2名がVtuberという異色の構成だ。2022年4月に1st EP『人魚の骨』、同年10月に1st Album『七日目の街』をリリースし、また2022年5月にはおやすみホログラム主催のライブ「打奏驚蛇」に出演、同年12月にはレコ発ライブ「七日目のパレード」を主催するなど、ステージパフォーマンスにも力を入れており、破壊的な演奏が評価されている。最近ではASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文がホストのpodcast AVMTのVOL.36にて1st Album 所収「安息日」が週のプレイリストに選曲されるなど、その存在感はあらゆる音楽シーンにおいて日々いや増しつつあり、今後も決して目が離せない。
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