浴槽を溢れ出した私は、生臭さが漂う塩水の中で
-No.3173-の身体に入る呪術を成功させてしまった。
ねえ…私を閉じ込めて連れ出してよ。No.79136…
花霞、咲る。式日。帰りたい。
降り続く歴史、反軍の中を、掻き分ける。
鳥が澄んだ声で歌う。賛美の化身。
嗚呼…何方が現世か…
-1- 数え終わる直前に寝床に着いた。
魔法の様に、未だ、終わらない悪夢と数唄。
相俟った猛毒で侵食、目覚めない身体に為て。
「もうちょっと…」「ほんのちょっと…」
幸福の”空”に、溺れた儘でいたいよ。
って、あの子はきっとそう願ったんだろうな。
約束を忘れ始した私は、焦臭さが漂う白蜜の中で
-No.3173-の身体の儘でいいからって懇願したんだ。
ねえ…私を抱き殺めて連れ出してよ。No.79136…
風歪、吹る。結髮。解きたい。
引き続く乾咳。暗雲の気配、立ち込める。
月が優雅に麓を照らす。賛美の下命。
嗚呼…其方が常世ね…
-2- 数え終わる目前に何処に堕ちた。
魔法の様に、未だ、終わらない肉声と子守唄。
重なった皮膚で混濁、気付かない瞬間に殺て。
『ねえちょっと…』『ほんのちょっと…』
真実に気が付くまで、後少しだけ隣にいてよ。
なんて、私にはきっと言う資格が無いんだろうな。
翳み、瑜伽む、アビスの果実。は、尽きる。
明きる、暗い、降り止まない正夢に苛まれた。
奈落の底、生る。深海。溺れたい。
忌み嫌う、碧天。難文の問を解き終える
鱗、擂る、小鉢。耽美派の賛美歌。
嗚呼、此方が隠世だ…
ねえ…午前零時、安眠りに着く頃に、
餞として接吻を添えてくれませんか。
擦り減った生命で繋縛、終わらない記憶に成て。
『もうちょっと…』『ほんのちょっと…』
生きていたいよ。
-3- 数え終わる寸前に魔法を掛けて。
約束の様に、未だ、終わらない時代と童歌。
澄み切った”海”で少しだけ泳いでもいい?
後、消失さない様に、此処に居てもいい?
「ねえちょっと…」「ほんのちょっと…」
って、あの子はきっと上手に言えるんだろうな。
『私の”空”で溺れませう!』
「僕の”海”に両手を広げて飛び込んでごらん!」
※此の海に成る君に”アナスタシア”って、名を付けよう。
- 作詞
heartphilia.E.merrybell
- 作曲
heartphilia.E.merrybell
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サクラ・マキアート
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