真打登場のジャケット写真

歌詞

詩葬

星蓮威, R-versal

詩葬

まだ聞いていますか?

ああ、よかった・・・

先に五曲残した状況で一つ

ここまで聞いてくださって

ありがとう

お前がここまでの

そしてこれからの詩に

共感してくれたら嬉しいし

考えが変わったというのなら

尚更嬉しい

そして逆に、反対意見を持ったり

憤りを感じたり、

ソーシャルメディアで

反論しようと思ったり

次会った時に

言い負かしてやろうと思ったり

そういったことが起きているのなら

それも結構

なぜなら

お前がそこまで感じたという事実が

俺の言葉の影響力を

証明しているからだ

もはや探すエゴすら無い

そんな状況の彼方

すなわち、ここからだ

「正しいことなんて時代による」

おお、お前らから

反論が聞こえてきた

「正しいことなんて時代による。

あの有名なラッパーが言っていた」

おお、お前らから

賛同の声が聞こえてきた

いいか?俺は知ってほしかったんだ

いかにお前らが何も考えずに

生きているのか

「あの人も言っていた」だから何?

誰が何を言うかが大事

なんて文言で

そんな罠で思考を止めるな

俺はお前の名言もどきじゃ

震えないし、

俺の本音は「うっせえわ」なんて

浅いものには収まらない

楽したければ、依存できる奴や

コミュニティと一緒に

そこで俺を評論していればいいし

ブロとかボスとやらの

受け売りの批判を胸に

上の人間を気取って

大麻でも吸っていればいい

それでも、どれだけ反応がなくても

どれだけ反論が多くても

ほんの少しの、ほんの少しの

肯定を頼りに先を急ぐ

「クラブよりライブハウスの方が

合っているよ」と

言ってもらえたあの日や

全く知らない人がCORONIZATIONを

絶賛するツイートを

見つけたあの日や

地元のヒップホップムラ社会で

無理していた俺が

抜け出す最後の一押しを

してくれた人に出会えたあの日や

そんな限られたいい思い出を

頼りに進む

だから言っただろ?っていう瞬間を

何度も何度もこれから繰り返す

散歩中人の家に石を投げそうになる

くらいの極限の状況で

このアルバムを完結させる

日本語すらまともに使えないくせに

下手な英語でそれっぽく

振る舞う奴らを

バイリンガルの俺が

九割日本語のリリックで淘汰する

相変わらず

東京至上主義や共同体主義や

ここ数年の

「どんな馬鹿にでもわかる

面白みのない似非自己表現」が

俺を苦しめ、

奴らの地位を上げようとするが、

俺は絶対に

騙されない

流されない

あくまでも

自分の感情を

理論を

信じて拓く

詩葬

  • 作詞

    星蓮威, R-versal

  • 作曲

    星蓮威, R-versal

  • プロデューサー

    ENVY DROP

真打登場のジャケット写真

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真打登場

星蓮威, R-versal

2021年冬、ついに真打登場。学術的・芸術的・総合的圧倒的。R-versalが、星蓮威と名を改め、スポークンワード・アクティビストとして15の噺で世相を斬る。一方で、あくまでもMC(Move the Crowd)のスタンスは変わらず、寧ろ今作ではその社会運動性が強まった。傷つきたくなければ聞かずにそこでじっとしていればいい。大事なことに気付きたければ今すぐにこの15演目に触れればいい。

アーティスト情報

  • 星蓮威

    Hiphopを軸に活動を続けてきたR-versalが、星蓮威(ほし はすい)と名を改め、ヒップホップ/スポークンワード・アクティビストとして再出発。あくまでもMC(Move the Crowd)のスタンスは変わらず、寧ろその姿勢にはより強い社会運動性が見られるようになった。前衛的かつ詩的な言葉選びと繊細な心情描写を兼ね備えた作品で弊習や前時代的思想に一矢報いる。

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    星蓮威の他のリリース
  • R-versal

    1999年、秋田県秋田市出身。 15歳で立ったMCバトルのステージを皮切りに、クラブから地方のお祭りまで多様なイベントでのライブを行なっている。時にヒップホップファン、時にお年寄りとジャンルも相手を縛らずに魅了してきたステージは彼の独創性を証明する。楽曲もさることながら、リリシストという言葉が実に似合う変態的かつ卓越した言葉選びで、個人的なストーリーに限らず学術的要素をも取り扱う。

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    R-versalの他のリリース
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