

改札の ぴっ
小さな 境目
濡れた 石畳 灯りが滲む
長屋の夜の 匂いが残る
白い線の上 靴の先だけ
前を向いても 心は戻る
電光の 時刻が
ひとつ 進む
何事もない 顔で
息を 畳む
改札の ぴっ
もう一度 鳴らせば
言葉も 通れるのに
言えずに 残る
白い線の上
わっちは 立っておる
通るのは 人だけ
想いは 止まる
発車のメロディ 慣れてしまった
それでも 鳴るたび 何かが解ける
レシートが 懐で かさりと鳴って
今日の記憶を そっと 確かめる
「行ってきます」も
「ただいま」も
どちらでもない 間で
迷う まま
改札の ぴっ
もう一度 鳴らせば
言葉も 通れるのに
言えずに 残る
白い線の上
わっちは 立っておる
通るのは 人だけ
想いは 止まる
ぴっ という 音
それだけで
夜が 切り替わる
わっちは まだ
切り替われぬ
改札の ぴっ
小さな 境目
越えていく 瞳の中で
わっちだけ 残る
白い線の上
灯りが 滲む
おぬしの名前を
飲み込んで 歩く
改札の ぴっ
夜は 進む
- 作詞者
Liminal Reverie, shintaro
- 作曲者
Liminal Reverie
- プロデューサー
shintaro
- 共同プロデューサー
Liminal Reverie
- プログラミング
Liminal Reverie

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Liminal Reverie
『江戸LOFI — 恋文 —』は、江戸の街並みと現代の“心の音”が重なる、文(ふみ)のようなLOFIアルバム。
言えなかった名前、返せなかった返事、夜道に滲む灯り——その一つ一つを、ブーンバップの鼓動と和のサンプル(琴・三味線のチョップ)で綴りました。
新曲「さとう」は、甘さの奥に残る切なさを。新曲「ゆれて ゆれて」は、揺れる気持ちと揺れる景色を、淡い余韻のまま閉じ込めた一篇。
届かぬ想いも、ほどけぬ言葉も、確かにここにある——それも、恋なり。
アーティスト情報
Liminal Reverie
**Liminal Reverie(リミナル・レヴェリー)**は、 「現実と夢のあいだ」をテーマにした インストゥルメンタル・プロジェクト。 昼と夜のあいだ。 賑わいのあと。 現実と夢が、まだ分かれきらない瞬間。 そこに残る気配、余韻、空気を音にする。 和と洋、対になる二つの軸を持ち、 和:江戸lofi 洋:Liminal Reverie それぞれ異なる世界観で楽曲を制作している。
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