放心と怯えの隙間は怖いほど空いている
どうにも落ち着かない
指先に溜まった血が空っぽになっていた
何かいいこと 起こらないかと
駅のホームを眺めていた
いつもでも悲しくなれはしない皮膚は
錆びついた表情を引き裂いた
愛で黒く潤んだ目から見えない傷を示していた
古び果てた秋の去り際には蓋を
気がつけば知らん街の
寒空の下、こうやって
星が溢れ落ちていくのを
ただ待ち構えあっても
皆知りたがっているのはいつも結末の事
足跡すら消し去って
誰も彼も生き急いでるようで
ずっと居心地の悪くなる方へ
確かな寒さ求めて
昨日の逃げ道を改札口は塞ぎ込んでしまった
窒息を求め、飢えながら待っている
足踏みを止めることはしない
いづれは沈みゆくところだ
なぜ明日のことなど知りたがるんだ?
- 作詞
minor place
- 作曲
minor place
minor place の“11月”を
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- 1
明け方
minor place
- 2
ハイウェイ
minor place
- 3
窓辺
minor place
- 4
部屋
minor place
- 5
空室
minor place
- 6
9月
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- 7
土手
minor place
- ⚫︎
11月
minor place
- 9
路上
minor place
- 10
役立たずの彼方へ
minor place
次に本作品1stフルアルバム「部屋」(A Minor Place #1)は
Gt/Vo 勝村自身が2021年にセルフリリースしたアルバム「部屋」の全曲を再アレンジしたバンドの1stフルアルバムである。
日本のアンダーグランドフォークの影響を感じさせるオープニングトラック「明け方」では、曲後半で聞くことができる
幾つものレイアウトされたフィードバックギターや、ノイジーに加工されたボーカルなどが大袈裟に鳴らされる。
これはフォークロックグループとして自称される彼らの、現日本のインディーフォークシーンに対する
挑発的な姿勢が、このアルバム一曲目で見ることができる。
本アルバム中間に位置する「窓辺」「9月」などのアコースティックなサウンドのみで構成された曲は、
次の曲へと繋ぐインタールードのような立ち位置で存在しており、アルバムの行間を程良く生み出している。
内省的で居心地の悪さを感じさせる自閉的な詩は、時に叙情的な雰囲気を醸し出しており、
スタンダートなギターロックチューン「路上」などでそんな前向きな姿勢が聞くことができるだろう。
SparklehorseやSongs:Ohiaなどの米アートフォークグループに影響された彼らは、
ローカルな土壌で生み出された土臭さや、DIY精神のロック・フォークの影響を
アルバムにパッケージングしているようで、よりコンセプチュアルな一枚へと仕上げている。