背徳と称された
誰が為の善意を加工して配る
憤りも腐りかけだ
どこまで誰を騙して縋る
誠実が懐疑的なら
色味のある文体だけを手に取り
形に残すのは
私の根幹、よりさらに深い所
痛みの抗体も情けないまま
抱きしめるモノなど何もないのに
ただ惑う夜に響く音、枯れる花
行きずりの哀しみで涙を誘うなど
奪い合うだけの今に意味を為すことが正しいのか?
誰かにとっての愛に僅か映し出す薄明
隠し合い騙されながら作り出す虚像を欺瞞と蔑称
神棚に飾るのは全うだと言われた紛い物だけ
愉悦、悲観、黒く流す為の記録
誰かの解に研ぎ澄まされ
夢で起こった色
どうしようもなく塗り潰すだけの今
誠実さほど自傷に適したものはないだろう
積み重なる悪意の輪郭が見える
誰かに汚された言葉の襟を正す
また始まる暗い夜、重ねた足跡を照らし
翳した光に近い私を選ぶ
綺麗に汚れたあなたに魅せられたんだね
ただ揺らぐ朝に紡ぐ音、花を結う
君と唄う今がここにある全てだと
手放した明日に残された痛みだけを携えながら
歩き出す今日を照らす薄明
- 作詞
田井孝弥
- 作曲
田井孝弥
HaiNe の“薄明”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- ⚫︎
薄明
HaiNe
アーティスト情報
HaiNe
HaiNeの他のリリース