Lyric

哀しみが今 訪れた

栄華の果ての千年王国の

空は朱(あけ)に染まった 灰は灰に還った

草木の種も残らないほど

全てが崩れ落ちた 無様な瓦礫の下

血潮に染まる旗を掲げ

その手に剣(つるぎ)を取った亡国の姫は

明ける空を睨んだ

燃え盛る嘆きの風に 翻す反旗の歌を

生き延びし我が民草よ

武器を取れ さあ聖戦の物語を

千夜一夜を

反撃の日が訪れた

堕落の果ての蛮軍敵国の

空を朱(あけ)に染めよ 灰は灰に変えよ

恨みは永久(とわ)に忘れまいぞと

全てを葬り去った 無残な屍(かばね)の上

血染めの服を纏う姫は

滅びの導(しるべ)をとった魔女と呼ばれて

咽ぶように笑った

燃え上がるこの煉獄に 手向けよう嘆きの歌を

愚かなる我が同胞(はらから)よ

語り継げ この暗黒の物語を

千夜一夜を

安寧がまた訪れた

戦(いくさ)の果ての千年王国の

空に鳥が歌った 薔薇の花が実った

躯(むくろ)も骨も覆い隠して

噛み締めるこの幸せが

血の上にあると言うなら

繰り返すこの惨劇を 断ち切れる術はあるのか

終わりなき千夜一夜を

救いなき千夜一夜を