星降る夜の小さな旅のジャケット写真

歌詞

ガラスの手紙

神託ROID

……「また春が来たら会おう」

その文字だけがにじんでいた

割れた窓辺 風が吹き込む

封の切られていない封筒

猫は小さな前足でそれを空へ仰ぐ

透明な便り 読まれぬまま

季節を越えてここにある

触れたら壊れてしまいそうで

ただそばにいることしかできない

──かさり、かさり。ページのない言葉が風に舞う。

誰かの想いはガラスのように

透明で でもとても冷たい

月明かりが手紙を照らす

まるで今も返事を待っているように

ガラスの手紙 誰にも届かず

夜のすき間に沈んでゆく

黒猫はそれを胸にしまい

ゆっくり星空を見上げた

遠い誰かの声がした

「ありがとう」と聞こえた気がした

風が静かに止んだあと

手紙はそっと消えていた

  • 作詞者

    神託ROID

  • 作曲者

    神託ROID

  • プロデューサー

    神託ROID

  • マスタリングエンジニア

    神託ROID

  • ボーカル

    神託ROID

星降る夜の小さな旅のジャケット写真

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黒猫が歩く、星の降る夜の物語。

『星降る夜の小さな旅』は、小さな黒猫が夜の街を巡り、忘れられた記憶や誰かの想いに出会う、幻想的でノスタルジックな音楽アルバムです。
静かな路地裏、本屋の影、映写機の光、ピアノの旋律……。それぞれの楽曲が、一夜の旅の断片となって、やさしく心に寄り添います。

夢のようなメロディと、映像が浮かぶようなサウンドスケープ。
誰かの夜に、ひとつの灯りを灯せますように。

アーティスト情報

  • 神託ROID

    黒猫の囁きのように、静かに、深く心に沁みる音を。 神託ROIDは、ノスタルジックで幻想的な旋律を紡ぎ出すアーティスト。 Lo-Fi、チルポップ、トランス、サイケデリックを自在に行き来しながら、 夢と記憶の狭間に浮かぶ音の物語を描き出す。 その響きは、懐かしさと非現実をたたえた幻影。 現代と過去、優しさと影の境界を漂い、聴く人の心に寄り添う。 音そのものが語り部となり、やがて“神託”となって届く。

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