歌詞

薄ぼやけた夕空の橙が濃くなって

戯れに叫び出すカラスの声　明日を誘う

街路樹　整然と並ぶ街並み　ラッシュ時　連なって行くテールランプにタク待ち

ひとたび信号がやおら青に変わり　鉄の群れが真横を掠め吹いた風のさざめき

摩天楼は我先にと煌めきをまとい　遠くからは下校を告げるチャイムが響き渡り

ふざけ合いながらはしゃぐ子どもたちの声に　ハッとして顔を上げる水曜日

何もない、何もない、今日もまた一日何もない

また飲まれて行く　時間に遊ばれて行く

変わらない、変わらない、変わり映えのしない日々

消されないように踏ん張らなくちゃ

帰り道を見失って僕はただ立ち尽くしたまま

そんな日々も誰かの笑顔と音楽を携えて

心細くないように歩き出す　当て所なく前へ前へ

常夜灯　そぞろ灯が点り　瀬を早み岩にせかれたとて蛾は群がり

再び信号は今や赤に変わり　恋人らは手を繋いで愛の巣へ翻り

ガタンゴトン、メトロはプラットホームへ滑り込み　わずか2駅で満員電車に早変わり

ただ光と影を別つ逢魔時　早く連れて行ってよ終着駅

何もない、何もない、今日もまた一日何もない

兆しさえ見えない　時間は過ぎ去って行く

変わりたい、変わりたい、変わらないままの自分を

何から手をつけるべきか分からずに

目的地を見失って僕はまだ俯いたまま

そんな日々も少しのユーモアとアイデアを携えて

ちっぽけでもマシだって信じてる　そこはかとなく上へ上へ

黄昏れて溺れる藍色　月はまだ真っ白いまま

例え僕には分からなくてもきっと　いつも見ていてくれるの？

今日もつまづきながら途方に暮れて僕はただ立ち尽くしたまま

そんな日々も誰かの笑顔と音楽を携えて

心細くないように歩き出す　朧げでも行きたい方に

前へ前へ