Labyrinth Chronicle Front Cover

Lyric

Labyrinth Chronicle

MASAQUI

静かに降るのは 雨ではない、思考の残骸だ

この部屋の壁は 呼吸をしている――たしかに、たしかにそうだ

目覚めた場所は、記憶の裏側

母の声がする――が、それは俺の声だ

時計の針が逆に進むと、時間は進化するらしい

昨日の夢で見た未来が、今朝の現実に干渉してきた

廊下を歩くと、足音が増える

俺の後ろにいるのは、未来の俺か――それとも……

窓に映る俺は、笑っていた

だが、俺は笑っていない 誰だ、お前は

これは夢か? 違う、夢の中の現実だ

記憶と妄想が交差する四叉路で

名もなき影が手招きをする

「おいで、君もこちら側さ」

嫌だ――戻してくれ……戻れない……戻る先がない

時計塔の頂で叫ぶ声は、

俺が知っている言葉じゃなかった

それでも、意味がわかってしまった

「君の世界は、もう壊れた」

診察室の椅子に座っていたのは、俺

白衣の男が俺に尋ねた

「いつからこうなった?」

答えようとした瞬間、天井が落ちてきた

母が歌っていた子守唄が、

逆再生されて耳を裂く

夢の裂け目から覗くあの目は――

いつだって、ずっと俺を見ていた

これは現実か? 違う、現実の中の悪夢だ

線を引いたはずの境界は滲み、

「俺」という存在が溶けていく

「おいで、君はもうこちら側さ」

……ああ、そうか、それなら――いいさ

今、俺は目を閉じる

だが、瞼の裏に広がるのは――

見慣れたこの狂気の世界

もう、夢でも、現でも、なんでもいい

  • Lyricist

    MASAQUI

  • Composer

    MASAQUI

  • Producer

    MASAQUI

  • Programming

    MASAQUI

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