Moonlit Front Cover

Lyric

Moonlit

Fuji

想い出したのは

或る寒い夜の 二人占めの公園

憶えている

君が居た冬よりも

比べられないくらいには寒いな

こんな月夜には

君を探しては 凍る息を留める

君も観てるだろうか

あの公園、夜

二人で観た記憶の事

最後の一口いつも

嬉しそうな顔でくれたなら

このまま

君の最寄りまで 列車は行くだろう

ゆらゆら

急行はとまらない

想い出したのは

或る寒い夜の 府中駅のベンチで

分け合うカイロに そっと書いたんだ

凍る息をそっと吐いた

自販機でコーヒーを買った

君の最後にはなれなかった

このまま

君の最寄りまで 列車は行くだろう

ゆらゆら

急行はとまらない

想い出したのは

二人占めの夜

  • Lyricist

    Fuji

  • Composer

    Fuji

  • Producer

    Fuji

  • Recording Engineer

    Noriyuki Inoue, Kazuya Nishioka

  • Mixing Engineer

    Noriyuki Inoue

  • Mastering Engineer

    Noriyuki Inoue

  • Graphic Design

    Minatogawa Moe

  • Guitar

    Fuji

  • Bass Guitar

    Yamomoto Seiya

  • Drums

    Hase Taikichi

  • Vocals

    Fuji

  • Background Vocals

    Fuji

  • Piano

    Ito Hikaru

  • Saxophone

    Kunisue Miroku

  • Flute

    Ishibashi Harusa

  • Percussion

    Hase Taikichi

Moonlit Front Cover

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    Moonlit

    Fuji

或る少女の町の駅には急行は停らない。
隣街に住む私が、その駅まで迎えに行くのがいつものお約束だった。
私の住む街は土地開発が進み、駅前には商業施設が立ち並んでいる。ロータリーを一周するには走っても3分はかかる程の広さ、平日の昼間でも彼女の町の週末より賑わっていた。
そして、駅には急行が停る。
その為、彼女の町の最寄り駅へ向かう時だけは各駅停車を利用していた。
時間にして25分程度ゆらゆらと揺られ、お気に入りの曲を5.6曲聴くと彼女の待つ駅に着いていた。

ある日から私は各駅停車を使わなくなった。

だが、隣の市の学校へ行くにも、週末に買い物に行くにも、急行を使っていても彼女の駅を必ず通過する事になる。
何度彼女のことを忘れようとしても、電車が通過する度に思い出してしまうのだ。
誰かが悪戯で、私に彼女の事を忘れさせないためにわざわざその駅を通過している様な気がした。
私はその悪戯にまんまとハマり、彼女の事をずっと忘れられないままでいる。

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