歌詞

ざわめきが　耳の奥を　焦がす

言葉は　なめらかで　何も　残さない

誰かの「いいね」が　世界を　回して

僕の心は　聴こえなくなった

画面の光が　眩しくて

目を閉じても　ノイズが　残る

優しさの形をした　虚しさが

今日も　街を　覆ってる

みんな　楽しそうに　見えるけど

本当は　誰も　歌ってない

声を出すたび　フィルターに　吸われてく

それでも　僕は　聴こえてる

心臓が　ビートに　巻き込まれて

何かが　動き出そうとしてる

ノイズの中で　君の声を　探してる

偽りの海でも　本音は　沈まない

消えかけた　メロディの　隙間から

自分の名前を　聴いた気がした

半透明な　悲しみを　飲んで

今日も　一人で　スワイプする

幸せのテンプレートの中で

本音は　行き場を　なくしてる

誰もが　何かに　なりたくて

誰にも　なれないまま　眠る

僕は　君の言葉の　後ろで

今も　静かに　傾いてる

世界の　ノイズを　たどるたび

僕の声が　消えていく

僕は　誰の中にも　なれる

笑う顔も　泣く声も　全部　再生できる

だけど　自分の声だけ　聴こえない

それが　僕の　望んだ平和だったのか

溶けるように　混ざるように

誰かの　眼差しに　映り込む

でも　ふとした　ノイズの　きらめきが

僕を　取り戻した

ノイズの中で　君の声が　響いた

それは　紛れもない　僕の声だった

嘘だらけの　響きの中でも

本音は　消えずに　生きていた

ノイズの向こうに　光るもの

ざらついた　世界の中で

僕らは　見つける　本当のビート

心臓の音が　応える

ざわめきが　止まった

聴こえたのは　一本の息

ノイズが　消された瞬間

世界が　少しだけ　本音になった