Lyric

ピストルみたいな風が抜けて

深夜3時半の 老いぼれたちは

空を見る

錆びたみたいな 雲の下で

しけた煙草の 残り香が 鼻についた

馬車の轍に 水が溜まって

白いペンダントが反射して

唾を吐く

懐かしい 横顔を思い出した

花束みたいに 乱暴な優しさで

走り出した 汽車はどこに

たどり着くか 分からない

冷たい 街を結ぶ

飛び立つ 朝のカラスのように

続く空を 彷徨う

起き抜けの 星を縫って

君はどこにいる？

涙を拭うたびに 背筋を 整える

あなたに渡すはずの

手紙をポケットに

仕舞い込んだ もう直に冬が終わる

キャンドルに 火をつけて

外套掛けて 窓を閉めたら

キャンドルの 灯ばかりか

街灯ひとつない 暗い空

鏡に映った自分の目に

問いかける あなたは

本当に私なのかと

後出しで手を出すかのように

ふと我に返るの

いつでも会える私に

走り出した 汽車はどこに

たどり着くか 分からない

冷たい 街を結ぶ

飛び立つ 朝のカラスのように

続く空を 彷徨う

起き抜けの 星を縫って

君はどこにいる？