Lyric

三十ドットばかりのキャンパス　そこに絵描きが招かれた

衒う野望と三白眼　鶴の一声の下に静寂

与えられた指令が響鳴　「黒洞々は近くまで

十人一色真っ白けの後　十人十色に塗ったくれ」

映えを撮れ　映えを撮れ　上手くレフ眼に映らば消去され

映えを撮れ　映えを撮れ　少しのぼやけが出たらお終いだね

僕らchameleon　繕った色の

中で唾を吐く　真っ黒な生き物

僕らchameleon 寛容と言われど

その実　観用動物なの

三十ドットばかりのキャンパス　そこの絵描きは独裁者

浮かぶファシスト見張りの目　メッキ剥がれぬブリキの空き缶

グルングルン目回って　釣られてベロベロに酔いどれ

舌縛ってこぶ拵えて　呂律回らねぇられられ

ハエを執れ　ハエを執れ　目障りな害は粛清しとけ

ハエを執れ　ハエを執れ　点稼ぐ為のチャートになれ

僕らchameleon　動かざるお地蔵

笑みを絶やさない　意思なきダビデ像

僕らchameleon　お利口な含羞草

機嫌取り　ぺこりぺこりとへつらおう

筆は進むか　そんな訳あるか

迫る展覧会　鼻を明かせるか？

僕らchameleon　さらけ出す色で

味を占めてく　多彩な生き物

僕らchameleon　絵の具握っても

絞り出さないと　奪われてしまうぞ