

朝の光で街が揺れて
氷の音がグラスで跳ねて
制服の袖 風に揺られて
目が合うたびに胸が震えて
扇風機越しの潮の香り
笑う横顔は夏の便り
終わることなど知らないふり
心だけはもう帰れない距離
雨粒みたいに零れる時間
濡れたアスファルトに映る予感
Ah 夕立ちのあと 空が青くて
手のひらにまだ熱を残して
すれ違うたび 息が詰まって
名前呼べないまま揺れていた
Ah 夕立ちのあと 風が甘くて
あなたの笑い声が遠くなって
来年の夏 会えないとしても
この季節に心は残る
シャッター閉まる夜の匂い
街灯の下 並ぶ影二つ
アイスの溶ける速さみたい
二人の距離も形を失う
濡れた髪越しに見た横顔
海風に乗ってまた心奪う
止まればすぐに終わってしまう
わかっていても目を逸らせない
光った稲妻 一瞬のドラマ
雨音が消えて 星がまたたく
Ah 夕立ちのあと 空が青くて
花火の残像が胸を裂いて
さよならより 先に笑って
最後の景色を焼き付けた
Ah 夕立ちのあと 風が甘くて
声を飲み込んだまま帰り道
来年の夏 会えないとしても
この季節に心は残る
——さよなら、好きだった人
- 作詞者
CACHO CABARO
- 作曲者
CACHO CABARO
- プロデューサー
CACHO CABARO
- ボーカル
CACHO CABARO

CACHO CABARO の“夏の残像”を
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ストリーミング / ダウンロード
- 1
駅の風景-introduction-
CACHO CABARO
- 2
昨日のアレ、なんなの? (East Ver.)
CACHO CABARO
- 3
ストラトとBlue Springs
CACHO CABARO
- 4
SAKURAと桜
CACHO CABARO
- 5
春風
CACHO CABARO
- 6
ナツの匂いと、ラストシーンと。
CACHO CABARO
- ⚫︎
夏の残像
CACHO CABARO
- 8
夕立のあと…。
CACHO CABARO
- 9
夏のぬけがら
CACHO CABARO
- 10
恋のきらめき
CACHO CABARO
- 11
青のストラトと、最後の夏
CACHO CABARO
- 12
again
CACHO CABARO
- 13
ありがと。
CACHO CABARO
「first」。
その名の通り、この作品はCacho Cabaroにとって最初の一歩を記すアルバムだ。
新しい道を踏み出すときの高揚と不安。出会いと別れの記憶。青春の光と影。ここには、誰もが心の奥に持っている“最初の感情”が、鮮やかに描かれている。
サウンドはシンプルで真っ直ぐ。だが、その中には確かな温度と生々しい呼吸が宿っている。ギターが刻むリフのひとつ、声に宿る震え、静寂の間合いまで──すべてがリアルで、すべてが「Cacho Cabaroのはじまり」を物語る。
アルバムを通して聴くと、まるで一冊の青春小説を読み終えたような余韻が残るだろう。そこに描かれているのは特別な物語ではない。むしろ、聴く人自身の過去や現在と重なり合い、“自分だけのfirst”を思い起こさせる。
Cacho Cabaroが投げかけるのは、音楽という名の最初のメッセージ。
そしてその響きは、これから続いていく未来への扉を開く合図でもある。
──ようこそ、Cacho Cabaroの「first」へ。
アーティスト情報
CACHO CABARO
奈良発、青春のきらめきと儚さを歌い上げるシンガーソングライター。 バンドサウンドを基盤にしながらも、アコースティックな温もりとデジタルの透明感を自在に行き来する音作りで、日常の風景をドラマのワンシーンに変えてしまう。 透き通った中に少しハスキーさを帯びた歌声は、どこか懐かしく、聴く人に自分自身の青春を重ねさせる。 「制服の袖が揺れる登校風景」「夕立ちのあとの青空」「終電に揺れる窓の灯り」――そんな普遍的で誰もが経験する情景を、鮮やかに描き出す詩世界は世代を超えて共感を呼んでいる。 活動名「カチョカバロ」は、特定の意味を持たず、響きの心地よさだけで選ばれたもの。意味に縛られないからこそ、音楽そのものに自由さと広がりを与えている。 これまでに発表した楽曲はインディーシーンを中心に口コミで広がり、ライブハウスやSNSで「青春の残像を切り取るアーティスト」として注目を集めている。 聴くたびに「昨日の自分」「あの日の記憶」と再会させてくれる音楽――それが、カチョカバロの魅力である。
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