Lyric

遠い夏の日々に 想い飛ばして　元気ですかと呟いた

記憶の小壜の 蓋を何度も　開けたり閉めたりして

セーラーのリボン 結び直して　この感じが好きなのと

日に焼けた顔　汗もぬぐわず　友と笑う私がいた

ほんのひととき時計を止めて　あの日の私に会おう

「幸せですか？」と訊いてください　「あなたのお陰」と答えるから

木々の間を　縫うように　夏の風が吹いて行く

踊り出すように揺れていた　一重咲きのクレマチス

遠い夏の空を想い浮かべて　　紙ひこうき飛ばしてみた

追いかけ転んだあの頃の　草の匂い恋しくて

不意に背中越しに抱きついて　驚く貴方の顔が好き

得意そうな澄まし顔で　覗きこむ私がいた

ほんのひととき時計を止めて　あの日の貴方に会おう

「幸せですか？」と訊いてください　　「貴方のお陰」と答えるから

真夏の暑さ　冷ますように　降り出す雨のしずくたち

泳ぎ出すように揺れていた　一重咲きのクレマチス

ほんのひととき時計を止めて　あの日の花に会おう

「幸せですか？」と訊いてください　「アナタのお陰」と答えるから

今年の夏も　色とりどりの　花びらが風に舞うよ

空に向かって微笑んでいる　一重咲きの　クレマチス

色鮮やかに時を巡るよ　一重咲きのクレマチス