歌詞
けだもの
霄, 音楽的同位体 裏命
「兩義性ヲ宿ス壹ツノ事象/凡ソ參佰瓦ノ愛憎
渦卷キ疼イタ眼差・對象/不慥カナシアハセ」
四の五の云はずに其の對處を。
凛と過ごせばこそ觀へゆく物。
どふかして受くる樣努めば、
御の字だと想つてゐたよ。
搔き負ひ難く思ひ絕ゆる罪;
矯み難き敢へぬ感情の罰。
容易く毀されて來た曉、
燻る馨は混凝土。
必死に現狀を繕ひませう。
惑ふのはまう辭めに致しませう。
變はらぬ事實を追ひ續けるのは、
無論、無謀です。
しとゞに泣いた。構はず努めた。
報われなかつた。獸はどつちだ?
莫迦だよな。愛してゐるんだ。
己を壞して仕舞ふ程。
ひと度でも今だけは、御前の俺だらう?
然て叉、俺の御前だらう?
龍の鬚を撫で虎の尾つぽを踏む;
虎の尾つぽを踏み薄ら氷を涉る。
然れども甘んじて受け容れるよ。
・・一寸、痛いけど。
彼の日掛けて吳れた愛の言葉は、
全部虛だとでも云ふのだらうか?
然れども俺は信じて居られるよ。
・・俺は愛してゐる。
只〻慥かめて疾く〳〵と腐るは見慣れた事實でせう?
斯くて割いて嘔いて泣くは宛ら砂の樣な意識でせう?
貪り、瞋り、醉ひ癡れた俺が獸とでも云ふのかい?
ぢや一體誰だい?こんな獸にしたのはさ。
御前樣、アンタの所爲だ。
元來の俺には、まう戾れないのだらう。
元來ゟ手遲れ。南無三寶、俺はまう・・
解らないんだよ。生きてゐる事實さへ。
責めて、愛されてみ度かつたんだ。
ひと度でも、倖せや御前を知り度かつたし、
慥かめ合ひ度かつたんだ。
「然有ラバ假ノ世ヲ虎視セム:
・・舍利子色不異空空不異色色卽是空空卽是色受想行識亦復如是舍利子是諸法空相不生不滅不垢不淨不增不減是故空中無色無受想行識無眼耳鼻舌身意無色聲香味觸法無眼界乃至無意識界無無明亦無無明盡乃至無老死亦無老死盡無苦集滅道無智亦無得以無所得故菩提薩埵依般若波羅蜜多故心無罜礙無罜礙故無有恐怖遠離顛倒夢想究竟涅槃三世諸佛依般若波羅蜜多故得阿耨多羅三藐三菩提・・」
堪へられないんだよ。不條理な憂き世;
刻一刻と破れるいのち。
其れならまう「人情」に蓋を。
是以上何も望めないんだ。
阿呆臭い。何も、彼にも。
逝く所迄逝つて仕舞つたんだ。
こんな每日、さあ終の霄へ!
まう俺は獨法師の「獸」として生きるのさ!
・・責めて、愛されてみ度かつたんだ。
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霄
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霄
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けだもの
霄, 音楽的同位体 裏命
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けだもの
霄, 音楽的同位体 裏命
唄 : 裏命
曲 : 霄
繪 : kimi1