Lyric

冷めた浴槽に

浸かったって気付かない

あたりを見渡し、

見つからないな

君はひとりで

またステージの上に立つ

台詞並べても

聞こえないな

僕の世界から消えた君が

目に見えない姿で現れた

掛け違えた合言葉気づかないまま

伝え損ねた言葉は虚しく響いた

あいかわらず君はさ、

もうここにはいないから

この目を塞いだ

僕はひとりでまただれかを演じる

どこかで君が見てくれていたらな

本当のこと言いそびれた分

嘘をつくときはせーので、全力で

君のつくる言葉に気付かないまま

見覚えのない台詞を口に出した

あいかわらず僕はさ、

知らないことばっかで

もう

声でも、名前でも、

ピアスでも、はたと悟る気配でも

君に触れられたら

歌でも、舞台でも、

手紙でも、ちぐはぐな花束でも

君に伝えられたなら

知らぬ間に君のこと忘れていくから

後ろめたさで汚れたガラスを拭いた

きっと僕はこのまま君のこと

見えない、ねえ

いつかまた君のこと思い出すから

忘れかけていた感情のふちに立った

ため息ばっかの思い出の向こう側

君が見えた

ねえ、このまま君の横に

座っていいかな

心がゆるんでいくような風が吹いた

溢れた想い伝えたら目を閉じて

君のその手に触れた