歌詞

「文学をしようよ。

カップの底に残った茶葉は重大な使命を暗示しているし、

いつか来る世界の終わりは君の死と共にある。

君を手酷く罵ったあの人は今頃罪悪感に苛まれて、

君よりずっとずっと不幸になっているんだろうなあ。

君がそうデザインするなら、

わたしはいつだってひ弱で可愛いヒロインだし、

みっともないところなんてひとつもないの。

君が見ている世界を書き起こして、

そのどうしようもない妄想で、

わたしを劇的に変えてみせてはくれないか」

例えばその

恋の空想で

泡と消えた

君はマーメイド

捨てたはずの

声を荒げて

王子様を

最後に呪った

手をこまねいた

無数の空想を

紙に書いた

君は小説家

見向きもされぬような

都合いい嘘で

きっとわたしを

救うはずのストーリー

いつか君が見ていた

夢に取り憑かれて

変わってしまうよ きっと

戻れはしないでしょう

痛いや 消えない

溢れた 頭の奥で

痛いや 消えない

例えばその

陰惨な空想で

牙を剥いた

君はヴァンパイア

大道芸の

口上を真似て

誘っては

首に噛みついた

散らばっていく

無数の空想に

狂っている

君は小説家

愛と平和を

口にしながら

繰り返した

百回のバッドエンド

いつか君は描いた

夢に取り憑かれて

壊れてしまうよ でも

止まれはしないでしょう

痛いや 消えない

君が愛おしくて

痛いや 消えない

いつか君が見ていた

夢に取り憑かれて

変わってしまうよ きっと

戻れはしないでしょう

痛いや 消えない

溢れた 頭の奥で

痛いや 消えない

床に咲いている

君のカーディガン

欠いた存在を

まだ飾っている

君が残した

文字の形が

書き換えてしまったんだ

こんな現実に

胸の空洞に

今根を張って

苦しくても

まだ咲いている

君が残した

劇的なフレーズで

書き換えてしまえよ

こんな結末を

書き換えてしまえよ