Lyric

ひとつまたひとつと蕾が開いていく

満開の桜を見るのは楽しみだけれど

出会いがあれば別れもあるこの季節は

喜びと切なさが手を繋いでいる

春が始まるその少し前に 冬にやり残したことしたことをしよう

でも 雪は溶けてせせらぎになっていく

枯れた落ち葉運ばれるをただ見送った

桜が散り花筏も沈み始めた

待ち合わせの時間でTシャツも汗ばむ

花粉症の私は桜が見れずに

春を終えた なんだか少し切ないな

夏が始まる その少し前に 春にやり残したことをしよう

でも 木々は葉桜なんて通り越して

瑞々しいほどに青々としているな

ギラギラした日差しとサヨナラしたならば

日焼けなんかしなくて過ごしやすいけれど

夏に買ったサンダルはもう履けないなと

思い出すとまた少し切なくなるね

秋が始まるその少し前に 夏にやり残したことをしよう

でも サンダル履いて出かけようとしたら

肌寒くて仕方ない 靴に履き替えた

衣替えに飽き飽きして椅子に腰かけ

夏や秋の写真を見返してみるけれど

どれもこれも昔のことのように思えて

少し切なくなってきたな 辞めておこう

冬が始まる その少し前に秋にやり残したことをしよう

でも 冬に染まった風にもう秋の残り香すら掻き消されたなと咳をした