歌詞

この世にただ一人なんて

使い古しのフレーズに

縋りついて生きていくのは嫌だ

「何者か分からない」

それでいいやと意地ばっか張って

透明な絵の具で塗りつぶす

毎日と　自分自身と

「何者にもなれない」

そうさ所詮こんなものならば

こんな痛いはずじゃなかったのに

悔しさと　苦しさと

好きなものを好きでいることが

毒と花に満ちた楽園だなんて

単純で明快なこの世の果て

止めどない力学に

引き寄せられて何度も挑む難題に

呆れ果てるには人生は少し冗長だ

どうしようもなく愛してる

そう言えることが

この世に一つでもあるならば

声を上げて叫ぶんだ

出来ない自分が怖くて

逃げ出したのに

どこまででも追い縋ってくる

憧れと　焦燥感と

「何者にもならない」

一番容易い生き方だって

言えればもう楽になれるのに

プライドと　執着と

そんな呪いまで愛しいほど

何かに夢中になれるこの病は

単純に聡明な自由の糧

果てしない羨望に

幾度　瞳を焼き潰されようとも

この手は知ってる　確かな夢の輪郭を

どうしようもない人生と指を差されても

どうしようもないこの世界に生きるなら

振り向かずに走るんだ

誰にも触れない

誰のものでもない

自分だけの価値は

自分しか掴めない

「何者でもいい」

自分だけが知っていれば

どこでも行けるんだ

この脚で踏みしめて

果てない

未来へと続く道

この世にただ一人になる

そのために必要なのは

それを認めてくれる誰かじゃなかった

だからもう逃げなくていい

さあ咲き誇れ

毒も花も全てが美しい世界で

声を響かせて高笑うそれも人生だ

どうしようもなく愛してる

そう言えることが

この世に確かにあるのだから

声の限り叫ぶんだ