Infinite Windowのジャケット写真

歌詞

理科

窓辺リカ

ねぇ見えるかな?

まあるい月が

地球に齧られて血まみれの月が

アポロ計画の足跡も

ここからならば見える気がするよ

22 世紀はエキュメノポリスに世界の終わり

紅茶飲み干してアルコールランプに炎が灯る

水槽の中、酸素の泡と

パイロットフィッシュにラムネの玉

染み出した寒色の光が

カーテンの足を濡らしてる

七不思議、人体模型に

恋をした女生徒の噂

後ろから 2 番目の窓辺

理科室に出るんだってさ

誰かがカラカラと地球儀を回す

だからこんなに強い風が吹いてるの

ビー玉転がし でたらめに産まれた

間々ありふれた命、空っぽの心を開けたなら

愛をいっぱいに詰め込んで

夢を見てる 君も見てるよ

夢を見てる 長い夢を

野菜のスープ、染めたての髪、カルメ焼きと赤色矮星の色

クマのぬいぐるみ、毒の放射、モンブラン食べる昼下がり

塩ビ、合皮、靴先の棚、汚れを集めて遥か彼方

出口のないリビングルームで想い馳せる

2016年6月25日

本日の天気はくもりのち晴れ。

今日は理科の授業でカエルの解剖をしました。

この授業は参加希望を出した生徒のみが受けられるものなので、

いつもより人が少ない理科室は少しだけ特別な空気に包まれ ていました。

「私たちはこれから尊い命を通して、生物の仕組みを学びます。カエルさんに感謝して、しっかりと勉強していきましょう」

先生はそう言うと黒板前の机にみんなを集めて、

カエルの手足をピン止めして慣れた手つきでメスを使いカエルのお腹を切っ ていきます。

一筋の傷口から琥珀色の体液と真っ赤な血液が溢れだし、

膨れ上がった肺や私の手のひらほど長い腸など、

カエルの体内に備 わるたくさんの器官を取り出してはその名前を一つ一つ拾っていきます。

全てはひとつなぎになっていて、

これらと同じ仕組みのものが私たちの身体の中にも同様に隠されていることを考えてなんだ か不思議な気持ちになりました。

カエルの心臓は飛び出してもピクピクと動き、

身体を離れてもなお動く機能があるのかなどと考えている間にゆっくりとカエ ルは動かなくなっていきました。

このカエルはどこまで生きていて、

どこから死んだのだろうか、

心や魂といった目には見えない何かがフッと抜けて、

肉体が動 かなくなって、

命だったものが物体になること それはメスを入れた瞬間に決まったのか、

徐々に移ろっていくものなのか、

命を動かしていたものは一体どこにいくのか、

それ は卓上のカエルのみが知っていることなのだろうか、

などとあらぬ方向に思考を巡らせているうちにスーッと意識が抜けてい って

起きた時には保健室のベッドの上にいました。

眠っている間、長い夢を観ました。

私の魂は卓上のカエルだった日のことを知っている、

あるいは部屋を照らす電球だったり、

メスを洗い流した水道水だったり、

循環し吐き出される空気だったり、

これら全ては私たちと同じように無意識の魂が備わっていて、

止まることなく変化し続け ています。

それらはまた同じ魂で、異なる身体で、同じ世界で、

異なる役を演じる。

私が私であるこの瞬間は宇宙におけるほんの一瞬でし かないけれど、

それでも私たちは生きることに夢中だと。そんな夢を見ました。

今日の日記はこれでおしまい

窓辺から眺める空はとても綺麗。

私たちは夢を見ている。私たちは大きな大きな一つの夢を見ているんだ。

私たちは何にだってなれる

私は空、私は雲、私は花、私は鳥、私は君、君も私

無限に膨張する宇宙の中で変わらないものを見つけよう

ただ一つだけ

変わらないものがあるとするのならばそれが心

夢を見てる 君も見てるよ

夢を見てる みんな同じだよ

  • 作詞

    窓辺リカ

  • 作曲

    窓辺リカ

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アーティスト情報

Virgin Babylon Records

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