injured soldier Front Cover

Lyric

injured soldier

ZEPONICA

兄は祖国のため

家族のため

愛する隣人のため

軍服に袖を通して

戦地へ赴いた

やがて戦火は消え

季節巡り

色付き芽吹くときめきを

全部掻き消すような

憂鬱を纏った

「誰かのせい」「何かのせい」

そういう心地良いものは全部

どうにかして噛み殺して

飲み込み溜まった苦痛と本音を

掘り起こして当たり散らして

「もうどうでもいいんだ、お前以外は」

そう零すあなたから

不意に目を背けた

あのね

どんな言葉でも足りない思いが

溢れて壊れないように

何度だってかつての面影を追いかけて

ただあなたを眺めている

命さえ 命さえあればそれでいいからさ

自分を恨まないで

父も母も友も

最後の言葉はなんだったろうかと

思い出すたびにどうして

忘れたくなるの

頭を駆け巡る

いくつもの声から耳を塞いで

脇目も降らずに

走って多くを見捨てて

逃げ出したんだ

拝啓 先立つ人へ

きっとさ、何も分かりはしないけど

なんで僕を置いて逝ってしまわれなければなかったかなんて

思い倦ねること自体意味などないことくらい分かっている、痛いほどね。

それでも思い出してしまう。

全て憎い 全て憎い

屍の上に成り立った平和も

春も夏も秋も冬も

生き永らえるこの命さえも

温かい陽だまりなんてものは

僕には似合わない

生きてしまった。

生きてしまった。

あのね

どんな言葉でも足りない思いで

溢れて壊さないように

失ったものを指折り数えて

ただ夢だけ眺めている

あなたに

どんな言葉でも足りない思いが

溢れて壊れないように

何度だってかつての面影を追いかけて

ただ ただ眺めている

ねぇ、生きていて 生きていて

ただそれだけで嬉しいんだよ

「生きてくれてありがとう。」

拝啓 先立つ人へ

きっとさ、何も分かりはしないけど

なんで僕を置いて逝ってしまわれなければなかったかなんて

思い倦ねること自体意味などないことくらい分かっている、痛いほどね。

それでも思い出してしまう。

思い出してしまう。

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Artist Profile

  • ZEPONICA

    作詞・作曲・編曲、時に自身でMVを手がけるなどし、独自の世界観を構築するクリエイター、ゼポナイカ。 疾走感のある、バンドテイストの爽やかな「きらめき」「かける言葉が見つからないのだよ」などの曲の数々は時に青春に寄り添い、時に青春を思い起こさせる。 一転、「百と九十九」「負傷兵」では生きる上での寂しさを浮き彫りにする。 様々な一面を見せてくれるアーティストであるが、どんな曲であろうとも、彼の作品にはポップの精神が根底に宿っている。

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