

油絵みたい動かなかった海が
今目の前で遊びだす
人間みたい語りかけてきた木々が
記憶の端でまだ揺れている
発光した全速力の風が
空気を裂いて山を駆け降りる
圧縮した眩しい火の玉が
名前のない夜を照らす
陽だまりに吸い込まれて
私は容易にいなくなる
ガラス越し夢の中
いつまでも
ここにいられない
ここにいられない
ここにいられない
山肌にへばりつく家々
金属を飲み込んだ街路樹
水墨的な夕暮れ
またいつか
またどこか
- 作詞者
森浪漫
- 作曲者
森浪漫
- プロデューサー
森浪漫
- ギター
森浪漫
- ボーカル
森浪漫
- バックグラウンドボーカル
森浪漫
- その他の楽器
森浪漫

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「浮景」とは、空中に島が浮かんだように見える蜃気楼を指す言葉である。
冷気層と暖気層の境界で光が屈折することによって生じる、
確かに見えていながら実体を持たない現象だ。
シンガーソングライター森浪漫は、
社会や自然など自分の外側の世界と接する中で、
自身の内側との境界に生じた感覚や違和感を、
現実には存在しない風景――蜃気楼のような像として音に置き換えてきた。
本作は、そうしたイメージを宿した楽曲を、
これまでに書き留めてきた楽曲群の中から選び構成されている。
約6年ぶりのリリースとなる本作『浮景』は、
前作「構造色の風」からさらに抽象性を深め、
記憶の中の心象風景や、感情・感覚といった捉えきれないものを手がかりにした作品である。
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