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フェス用のEDM(festival EDM)や下品なダブステップ、過剰に劇的なストリングス、そして安易なTikTok向けのギミック(TikTok-core gimmicks)を徹底的に焼き尽くし、クラブの暗闇と反復の快楽だけを追求した気高き「フレンチ・タッチ・ハウス」です。Daft Punkの初期衝動を彷彿とさせるBPM121のタイトなキック(tight kick)と、ウネるゴムのようなファンクベース(rubbery looping funk bass)、そしてドライなクラップが刻むシャッフルグルーヴのなかで、終わりのない催眠的ループ(hypnotic repetition)を構築しています。
歌詞の核となるのは、コンテクストを完全に拒絶して無限に繰り返される「Never come down(二度と降りてこない)」という呪文。人間とマシーンの中間を行き来するハイブリッドボイス(robotic human hybrid vocal)が、カットオフ・フィルターの開閉(filter movement)に同期しながら、じわじわと脳内をハッキングしていきます。サビのピークではすべての音がステレオ幅140%のパノラマへと全開放され、電子のトランス状態が最高速に達します。
中盤の突如放たれる平熱の独白「I said it again.」を経て、終盤の60秒に及ぶアウトロでは楽器が1つずつ剥ぎ取られていく過激な引き算を敢行。「Never.」という単語のあとに訪れる「2秒の完全な無音」、そしてポツリと置かれる「Sorry.」の謝罪のあと、最後は残響を1ミリも残さずスパッと完全な真空の静寂(instant cutoff)へと着地する、引き算の美学の極致です。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。