そとのせいかつにもなれましたのジャケット写真

歌詞

梢のまぼろし

繭糸

ぼくたちはきっと不完全で錆が出た場所にはじめて

疵があるとわかるから間違いばかり選んでしまう

言えなかったことや、見えなかったものが

胸の中心まで根を張ってゆっくり傷んでいく

未来は何千通りあった

そうと知らずにまた摘んだ

折れた梢の向こう側で芽吹かない春を悼む

それは再現みたいに、触れるたび気付く痛みの根

終わったことがずっと続くようなまぼろし

たとえば煮えきらずにいたことや

やりきれずにいたことが積み上がって

生活に影を落としている

季節の足跡だったり、会話の切れ端だったり

誰かを祝うとき不自然に溢れてしまうものだったり

わかりきっていたことだって

虹の脚のなかでは見えないものだね

それは稲妻のように、瞬間に交差する光になって

また何度も焼き付いて離れない

痛い

それは再現みたいに触れるたび気付く痛みの根

終わったことが続くような幻枝痛だけが残っているよ

行先さえも曖昧な毎日で、陽光の差す瞬間を待っている

終わらせ方を選べるなら、今度こそもっとうまくやれるよ

それは再現みたいに

近頃、ぼくは少しましになった気がする

  • 作詞者

    世界電力

  • 作曲者

    世界電力

  • ミキシングエンジニア

    世界電力

  • ボーカル

    繭糸

  • バックグラウンドボーカル

    夕凪潮, 胡虎あくび, 宵星遊

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そとの世界にでて暮らしをはじめた繭糸の日々・感情をそのまま切り取った観察記、日記、ホームビデオのようなアルバム。
ヒトの手を借りて生きていた蚕が「そとのせいかつ」をはじめて、そとや様々なヒトを知って、すこしこなれてきた頃の繭糸の物語。
骨太ギターロックやオルタナティブ、キャッチーなポップスまで、繭糸らしさを存分に詰め込んだ1st Album。

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