歌詞

逸れぬようにと手を繋いだ

朧げな指切りげんまん

やい 揺蕩う哀撒いて

値遇反遇な鳴

夕刻の空 酔い宵

あと少しだけ もう少しだけ

静まるのを待って

やい 気付かれぬように

じんわりと

寄り添うように溶け込む

まだ少しだけ まだ少しだけ

熟れる期を臨みながら

途切れ途切れの現世よ

冥々な道に伸びる影法師

誰が為の舞

紅く散れ

空回りする現世よ

咲き乱れ 散り始め

色褪せて行く追憶よ

手繰り寄せ 繋いだ指切りは

ここに在る理由すら知り得ずに

やい 悠々往来 邁進

「もう好いかい」

不適な笑みを浮かべて

色滲んでく 彩度失う

近寄る影法師

やい 気付かれるように

騒がしく

鼓動を高く鳴らして

ほら ここに居る

ほら足元に

伸びる九つの尻尾

廻り廻る夢現旅

悪夢にうなされて

コンコン神隠し

ほら舞い踊れ 紅く咲け

嘲笑う仮面の口

咲き乱れ 散り始め

喰らい尽くす心の音

手繰り寄せ掴んだ記憶の葉

幼き日掲げた盟約を

甘い甘い心の

果実吸いに集まる

狐さんこちらへ

手のなる方へおいで

代わる代わる過ごした

この身体はあなたへ

狐さん わたしは

我楽多の夢の中

誰が為の夢

此処に在れ

誰が為の舞

紅く散れ

空回りする現世よ

咲き乱れ 散り始め

色褪せて行く追憶よ

霞行く灯火 朧げな

瞳に映し出す終焉を