Lyric

夏草揺れる土手をふたりで歩いた

足先触れくすぐったかった

忙しく行き交う人の間を縫って

探した もっと近く見たかった

まだ未来だけがあった

無邪気に笑った

打ち上がる花の軌道を追った

また煌めいた 水面も

その横顔も この胸の鼓動も

色取り取りのかき氷のシロップ悩んだ

本当はどれも同じなんだぜ

そんなの知ったところでどうでもいいんだ

触れそうなこの距離 及ばない

まだ見えない世界だらけ

それでもこれで

これだけでいいって思ったり

また来年見にこようって

たしかそう言った その顔も忘れた

あれからいくつ年が経って

できることだってそりゃ増えて

だけど虚しさばかりが勝って

いつも祭りのあとのようで

無意味に引っ張り出し点けた

イヴの空の下 手持ち花火は

変わらず綺麗だな

まだ未来だけがあった

無邪気に笑った

打ち上がる花の軌道を追った

今 当たり前のようにその背も追い越して

見えたものはなんだ

ただただ 冷淡だ 世界

まだまだ あの夏にいたい