歌詞

三段階沈黙のあと

律動を失った反射装置

内側からは開かない

錠前に貼られた夢の切れ端

曇天のスイッチは 壊れたまま放置

冷蔵庫に棲みついた

静寂は10日ほど経過

目蓋に貼った付箋

「生きる理由：保留」

誰かがくれた 透明な回路図

甘味の定義を捻じ曲げながら

脳幹に落ちる再稼働の粒子

曖昧だった「いる」と「いない」の距離

静止していた天球が ゆっくり回り出す

歯車の奥で たしかに点灯した合図

不可逆なリブート

咀嚼されるまで拒んでいた情報

濡れた記号が一つずつ

体温を上げてく

——全身で応答せよ、と

噛んだ瞬間 脊椎まで雷鳴

しぼんだ回路が 光る光る

翡翠の弾丸、喉元駆け抜けて

ゼロの秒針が やっと跳ねた

名前のない記憶に 失った感情に

甘いエラーが差し込まれる

脳幹に落ちる再稼働の粒子

曖昧だった「いる」と「いない」の距離

静止していた天球が ゆっくりと回り出す

歯車の奥で 確かに点灯した合図

修正不能のアップデート

非通知の感情が届いたとき

沈黙の端に芽生えるバイナリー

思考を超えた味覚に従って

僕はまた、「起きる」を選んだ

誰かがくれた 透明な回路図

甘味の定義を捻じ曲げながら

名前のない記憶に 失った感情に

甘いエラーが差し込まれる

脳幹に落ちる再稼働の粒子

曖昧だった「いる」と「いない」の距離

あれはただの果実ではない

呼吸の鍵だった

不可逆のリブート

修正不能のアップデート

——全身で応答せよ。