私が自我を取り戻してまず最初に出した感情は怒りだ
地球は私に酸素を提供したが、
私はこの空気中の孤独を剥がすことができない
この世の全ては悲しい
しかし同時に美しさがある
私は世界を傍観し人生を目撃する
Googleの1ページ目にその答えは載っていない
ある日朝起きて私は心臓からある物質が全身に回り始めるのを感じる
言語化することでしか理解できない奴を相手にするな
感覚で分かれ
生きて分かれ
嗅覚がない者にライターの火をつけそれを渡すことはできない
背徳を犯して暁に祈れ
1+1=2のようなユーモアで溢れた世界など糞食らえだ
首を捻れ
足を捻れ
スロットルを握れ
車のバンパーに角質除去バーをつけ、全てが絵文字のお経を称えろ
御託を逆に並べろ
道を横に並んでチンタラと歩く者が渋滞の先頭に立つべきではない
彼らが笑い、喜びを分かち合う時、
私は汗水を垂らす
彼らがその鬱憤を晴らし自分を宥める間、
私は塹壕を掘る
そして彼らが図々しさの罰としてもがき、苦しむ中、
私は安らかに眠る
能ある鷹は爪を隠すが私はどうあるか常に核となる軸を探す
回り出したら止まらない、全てを巻き上げ振るい落とす台風となりその目となる
しかし新しい500円玉硬貨は古い自動販売機には入らない
そんなことを続けて一生を終えてしまうのだろうか
パスタが茹で上がる前に私は満腹になってしまう
どうやら私は20年で生を満喫し、全うしたようだ
残りの数十年は労働で得た泡銭で過去の追体験を買い、
諸悪の根源たる肉体の死を、ただひたすらに待つ
私は自らの堕落や私欲による悪業によって報いを受けていることを自覚している
しかし、他の人間が善良故に豊かな生活を送っているとも思えない
何故なら人生はショートホープより短く
わかばよりマズいからだ
嗚呼、私は不幸によってでしか生かされないのだろうか
私がかつて愛していた女に陰茎が生えている
私は跪き、ただそれを羨望しながらしゃぶるばかりだ
嗚呼、私は奈落の底のダンスフロアで頭を無くし、
幸せになるための不幸を一口ずつマイクロドーズする
ここはストロングゼロが売り切れた街
不幸ジャンキーにスタンガンは効かない
嗚呼、地球は私に酸素を提供したが
私はこの空気中の孤独を剥がすことができない
- Lyricist
Franz K Endo
- Composer
Franz K Endo
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A City Where The Strong Zero Is Sold Out
Franz K Endo
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