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大切な人の「笑い声」はハッキリ再生できるのに、「顔」のディテールだけがエラーを起こして思い出せない。そんな人間の脳内で起きる忘却と記憶のバグを、BPM165という圧倒的な速度感で描いた高速のエモーショナル・ポップです。お決まりの失恋ソングや大げさなストリングスを徹底的に排除し、疾走するピアノと美しく明滅するシンセの残響のなかで、終わりのない感情の加速を描き出しています。
「窓際が好きだった犬の記憶。でも客観的な事実は『そこに犬などいなかった』と冷酷に告げる」。この脳内データの破損が、サビの「FACE WON’T LOAD」という喉を引き裂くような叫びとなって爆発。最高潮で生々しく声がひっくり返る一方で、犬を否定するラインでは感情を完全に殺した「自動音声」へとボーカルを平坦化させ、ゾッとするような違和感を演出します。中盤の無警告の静寂で放たれる「上着の茶色がどこから来たか分からない」という独白を経て、最後は消え入るような呟きが途切れた瞬間に、残響を1ミリも残さずスパッと完全な静寂へ着地する、引き算の美学の極致です。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。