

白く 煙る 朝の 部屋 止まった ままの 柱時計 木の 香りが 微かに 揺れて 時は 静かに 解けてゆく
大工の 腕を 支えた 指 今は 迷子のように 震えて 丁寧すぎる 見知らぬ 挨拶 霧は 昨日を 隠してゆく
埃を 纏う 裁縫の 箱 錆びた 針が 光を 掬う 誰の ためかも 分からぬ まま 父は 静かに 糸を 通した
一針ごとに 手繰り寄せる 遠い 春の 日の 温もりを 名前を 忘れた その 指先が 愛の 形を 覚えている
「直して」と 泣いた 幼い 声 銀の ボタンに 映る 面影 脳の 回路を 飛び越えて かつての 腕が 弧を 描く
揃わない 歩幅の その 果てに 真っ直ぐな 縫い目 ただ ひとつ 世界で 一番 不器用な 手が 最後の一片(ひとひら)を 埋めてゆく
「できた」と 笑う 朝の 影 窓の 外には 芽吹く 桜 私を 忘れた ままでも いい その 温もりが 私の 地図
- Lyricist
hiyutan
- Composer
hiyutan
- Producer
hiyutan
- Vocals
hiyutan

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The Last Stitch
hiyutan



